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DevOpsで高品質・高効率な開発を! ~第4回 IW2016注目プログラム紹介~

投稿者 event_team on 2016年11月4日

Internet Weekのセッション紹介です。担当は本イベントの実行委員を務めている法林浩之(日本UNIXユーザ会)です。

今回ご紹介するのは、2016年11月30日(水)に行われる1日プログラム「先進のインフラ運用を見抜く!」の第2部「運用現場が変わるDevOpsツール活用術2016」です。このプログラムを担当した細木正司氏(仮想化インフラストラクチャ・オペレーターズグループ(VIOPS))に話をうかがいました。


法林: DevOpsという言葉は何年も前から耳にしていて、今となってはさほど目新しい感覚はないのですが、そんな中、今年のIWで再びDevOpsを取り上げることにしたのは、どういった経緯からでしょうか?

細木正司さん

細木: DevOpsというのは、ご存じの方も多いと思いますが、開発チームと運用チームが協調し、新たなビジネスニーズを迅速に反映する開発手法のことです。最近になって再び脚光を浴びているのは、以前に比べてビジネス展開によりスピードが求められ、開発・運用現場の迅速な対応が課題になってきていることが背景にあるのでしょう。

法林: Internet Weekでは2013年に「DevOps時代のサーバインフラ管理」でDevOpsを取り上げていますが、この世界で、それも最新動向を紹介するプログラムで3年前となると、かなり古い情報になってしまいますよね。

Internet Week 2013プログラム
「S1 DevOps時代のサーバインフラ管理」

細木: そうなんです。前回取り上げたときは主に仮想化環境のサーバ構築自動化に焦点を当てたのですが、あれから3年が経った今、インフラは仮想化環境からクラウドに移り、さらにコンテナなどの新しい技術も登場してきました。そこで今回、あらためて運用者の目線で最新のDevOpsツールについて学び、自動化や省力化による品質向上(Q)、コスト削減(C)、納期短縮(D)を実現するノウハウを持ち帰ってもらうプログラムを企画しました。

法林浩之さん

法林: なるほど。では今回、新たにDevOpsのプログラムを組むにあたって、特に配慮した点などはありますか?

細木: やはり最新動向をお伝えするプログラムですから、一歩先、二歩先の運用現場を見せられるような内容にしたいと思いながら企画しました。セッションでは単なるツールの紹介にとどまらず、実際に本番環境に適用する上でのエッセンスをお話しいただきます。本番環境にも導入されはじめた「Docker」、定番となった構成管理ツール「Ansible」、手順書ベースの運用を機械化する「Jupyter Notebook」、イベントドリブンな自動化ツール「StackStorm」と、注目のツールを取りそろえました。

法林: ツールの名前を聞くだけでも、とても楽しみなセッションですね!

細木: でも、今回のIWのテーマは「見抜く力を!」ですから、先ほども申し上げたようにただやみくもにツールに飛びつくのではなく、運用者の視点で本当に役立つツールはこれだ!というのを見抜いてもらいたいと思います。本番環境に導入する時のテストはどうしているのか、問題があったときにどうやってリカバリするのか、監視をどうするかなど、導入した後のことも考慮してツールを選定する必要があると考えています。

法林: 確かに、そのあたりがDevOpsの本質と言えそうですね。では最後に、このプログラムはどんな人に参加してもらいたいか、読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

細木: このプログラムは、仮想化基盤やクラウド環境を運用されている方や、DevOpsツールの最新トレンドに興味を持たれている方におすすめです。現場に持ち帰ってすぐに適用できる実践的なトピックスが満載です。また、この日は「先進のインフラ運用を見抜く!」と題し、1日券で他のプログラムも聴くことができます。第1部の「今知るべきハイパーコンバージドインフラ」、第3部の「知らなきゃ損するクラウド時代のID運用~管理から連携まで~」を併せて聴いていただければ、押さえておきたいインフラ運用のトレンドと実践について持ち帰っていただけると思います。

法林: ありがとうございました。実践的な内容でとても楽しみです。1日セッションですので、第1部と第3部も合わせて、多くの方の参加を期待しましょう。


D2-2 運用現場が変わるDevOpsツール活用術2016 プログラム概要

日時 2016年11月30日(水)13:15~15:45
場所 2Fホール
参加料金 [1日券] 事前 11,000円、当日 16,000円  ※このセッションはD2-1D2-3とあわせて1日券での取り扱いになります
[4日通し券] 事前 20,000円、当日 32,000円
URL https://internetweek.jp/program/d2/d2-2.html
概要

自動化、省力化による品質向上(Q)、コスト削減(C)、納期短縮(D)を実現する、DevOpsツールを用いた先進の運用を学びます。実際の運用現場への取り入れを目的とし、ツールを用いた運用の姿と、具体的な活用手法を運用者の目線で紹介します。本セッションでは文化形成と言った、DevOpsそのものの取り組み方は取り扱いません。

内容

13:15~13:55 もしも、明日からDockerで運用してね!と言われたら
講演者:
前佛 雅人(さくらインターネット株式会社)
Dockerが公開されて3年半。日々、機能の追加や改善が行われており、そろそろ実サービスでも使ってみようかという機運も高まりつつあります。Dockerコンテナを利用するにあたり、運用担当の視点でDockerコンテナのライフサイクルと設定パラメータに対する理解を深めます。また、運用上欠かせないDockerデーモンの設定方法や、基本的な管理用コマンドの紹介に加え、現時点における監視の考え方についても共有いたします。

13:55~14:35 実践 Infrastructure as Code - 2016
講演者:
齊藤 秀喜(株式会社インターネットイニシアティブ サービス基盤本部 シニアエンジニア)
ここ数年、注目されている?DevOpsというコンセプトは、組織改革や業務改善、オペレーションの高度な自動化を推進することで、システムの開発者と、運用担当者が、相互に協調しつつ、円滑に業務を遂行できるような環境を作ろうという考え方です。このコンセプトを実現するための重要な要素の一つがInfrastructure as Codeと呼ばれる、従来は手作業で行ってきたサーバ構築やネットワーク機器設定をコード化して、さらに上位にあるオーケストレータからの管理を可能にしたり、テストの自動化や、コードレビューの仕組みをシステム化するためのアプローチです。本セッションでは、OSSを活用した、オペレーションのコード化と、それをレビューし、テストするためのシステムの構築、さらに、これらの運用上の課題を中心に、Infrastructure as Codeの実現手法を紹介します。

14:40~15:20 国立情報学研究所におけるクラウド運用のJupyter NotebookとAnsibleによる機械化とその効能
講演者:
谷沢 智史(国立情報学研究所 クラウド研究開発センター / 株式会社ボイスリサーチ)
国立情報学研究所(NII)では、所内研究者向けにベアメタルクラウドを運用しています。NIIのクラウドにおいては、学術研究機関という性格上、さまざまなソフトウェアが異なるライフサイクルで利用されます。これらのソフトウェアをいかに少人数で効率的にサービス提供するかという課題に対して、NIIのクラウド運用チームでは、Literate Computing for Reproducible Infrastructureと銘打ち、Jupyter NotebookとAnsibleを活用したインフラ運用の機械化(自動化)を試みています。
本講演では、実際のNIIでの運用例を挙げながら、これまでの手順書ベースの作業がJupyterを使ってどのように機械化できるのか、運用手順がNotebookという形で保存、共有可能になることで得られる知識共有、手順効率化の促進などの効果についてお話しします。

15:20~15:45 StackStormによるイベントドリブンな運用自動化
講演者:
谷 茂俊(ブロケード・コミュニケーションズ・システムズ株式会社)
Stackstormは、複数のシステムやツールをまたがって利用できる自動化ツールです。イベントドリブンな自動化とは、「センサー」をきっかけに「アクション」を動かすという形で組み合わせるものです。コミュニティがスタートしてから、2年ほどでAWS、vSphere、Docer、Github、Slack、Ansibleなど1,000を超えるセンサーやアクションのプラグインがコミュニティに集まっており、それをダウンロードしたり、編集したりしながら、自動化が実現できます。本セッションでは、イベントドリブン自動化の概要、基本的なツールの使い方、そして応用例としてインフラまわりの自動化の事例を紹介します。

対象者 インフラエンジニア、仮想化技術・クラウド基盤に興味がある方