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Taiwan Internet Forum 2017レポート

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2017年12月12日(火)~15日(木)の日程で、台湾・台北の台大医院国際会議中心(NTUH International Convention Center)において、「Taiwan Internet Forum 2017」が開催されました。

Taiwan Internet Forumは、2015年より毎年開催されています。2015年は3日間の日程で「Global IPv6 Summit in Taipei」、「TWNIC IP Open Policy Meeting」、「TWNOG」を開催していました。2016年からは、セキュリティセミナーや若手向けのセッションを追加して、4日間のカンファレンスとなったとのことです。2017年は2016年に続き、4日間の開催となっていました。これまでに開催していたセッションに加え、世界的なドメイン名普及に関する動向紹介のセッションが新たに追加されていました。

今回は、「Global IPv6 Summit in Taipei」、「TWNIC IP Open Policy Meeting」の様子をご紹介したいと思います。会期中の各セッションや議論は北京語で行われるため、残念ながら筆者はその詳細を追うことはできませんでしたので、筆者の印象に残った内容をいくつかご紹介します。

会場となった台大医院国際会議中心(NTUH International Convention Center)です。会期中は時折雨が降るあいにくの天気でした。

12月12日冒頭のセッションでは、台湾の通信・放送行政を監督する国家通訊伝播委員会の委員長(左から3番目の女性)による開会挨拶が行われました。引き続いて行われた基調講演では、台湾における第5世代移動通信システム(5G)への対応や、AIに関する話題が紹介されていました。

カンファレンスでは、参加者間での議論やネットワーキングというよりも、情報収集を目的とした参加の方が多いようでした。オープニングスピーチや一部セッションのモデレーションを政府の方が行っていたことが印象的でしたが、形式的ではない雰囲気のセッションが多く、日本で開催されるカンファレンスとあまり変わりない印象です。

主催者であるTWNICからの依頼を受け、JPNICからもIP事業部の職員が参加しました。JPNICからは、「Global IPv6 Summit in Taipei」において、日本におけるIPv6普及の状況を報告しました。

「Global IPv6 Summit in Taipei」では、”IPv6 Upgrade in Taiwan”と題して、モバイルキャリアや学術ネットワークにおけるIPv6への対応状況が紹介されていました。台湾の一部モバイルキャリアではIPv6試験サービスを開始しているようでしたが、本格的な対応は2018年以降を予定しているようでした。

JPNICで開催しているJPNICオープンポリシーミーティングに相当する「TWNIC IP Open Policy Meeting」では、”Innovative Development of Industry within Next Generation Telecommunication Management”と題した発表が行われていました。映像配信に関する内容を中心に報告されていたようです。各セッションでは発表の後に、写真のように登壇者が前に集められ、質疑応答の時間が設けられていました。内容に関心を持つ参加者からは、さまざまな質問が発表者に投げかけられていました。

今回は、台湾のインターネットコミュニティに日本の状況を共有する貴重な機会となりました。JPNICは2016年の本カンファレンスにも参加しており、このような機会を通じて、各地域のインターネットの発展に今後も貢献していければと考えています。

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