ICANNアブダビ会議フォトレポート
dom_gov_team インターネットガバナンス ドメイン名 他組織のイベント日本の皆様、日本の夏よりも暑いアブダビ(アラブ首長国連邦)より、ICANN60会議の模様をお送りします。
会場に来て驚いたのは、壁面にでかでかとICANN会議の案内が貼られていたことです。
アブダビの印象はとにかく広大なことです。国際会議場もとにかく広大で、端から端まで歩くといい運動になります。空港で使われているような電動カートも走り回っており、大荷物を抱えて会議場入りした最終日には私もカートのお世話になりました。ちなみに、会議場内でアブダビ空港発の航空機内預け手荷物のチェックインが有料で可能でした。
iPadを利用した参加登録ブースです。一から申し込むこともできますし、事前にWebで申し込んであれば参加証がすぐに印刷できます。
政府諮問委員会(GAC)関連の会議が開催される部屋です。
会期2日目の2017年10月29日(日)には、GACとAmazon.com間の会議が公開で行われ、.amazon gTLDの承認をめぐって議論が交わされました。本件はICANN理事会により一度申請が却下されましたが、Amazon.com側がIRP(独立評価プロセス)に対し異議を申し立て、IRPの裁定はAmazon.comの主張を全面的に認めるものとなりました。今後ICANN理事会はIRPの裁定を受け入れ、GAC助言に従わない論拠をGACに示すのか、動向が注目されています。
セッションURL(録音、録画へのリンクがあります)
https://schedule.icann.org/event/CbHz/gac-meeting-with-amazoncom
Amazon.com側は本件専用のWebサイトを立ち上げて、主張に努めているようです。
開会式
10月30日(月)午前に開催された、開会式についてご紹介します。主な登壇者としては、最初にICANN事務総長Göran Marby氏がスピーチをしました。開口一番、「マルチステークホルダーで多様なICANNコミュニティだから、私はスウェーデン語Swenglish(スウェーデン語なまりの英語)で挨拶します」と冗談を言った後、英語でスピーチを始めました。ICANN60会議で一番大きなこの部屋では、国連公用語+ポルトガル語の7ヶ国語の同時通訳の提供はありますが、スウェーデン語や日本語での通訳サービスの提供はありません。
Marby氏の次は、今回会議終了と同時に任期が終了するSteve Crocker氏が登壇しました。
次に、Afrinic事務総長のAlan Barrett氏によるASO/NRO紹介の後、ホスト国であるアラブ首長国連邦政府の電気通信規制局(Telecommunications Regulatory Authority)長官であるHamad Obaid Al Mansoori閣下が登壇しました。
Hamad Obaid Al Mansoori閣下のスピーチ
最後にアトラクションとして砂絵を描く実演が行われました。次々に絵を描いては消し、の繰り返しは圧巻でした。
発言録、Adobe Connect録画などを含むイベントページ
パブリックフォーラム第1回
参加者が自由に質問できるパブリックフォーラムは、2回設けられたうちの初回が10月30日(月)に開催されました。いろいろな人がさまざまな質問をしていましたが、最後にインドと中国からフェローシップを得て参加した若者が質問していたのが印象的でした(写真はインドからの参加者)。
ガーライベント(懇親会)
さすが産油国政府が主催するだけあって、エミレーツパレスという最高級ホテルの屋外で行われました。政府主催イベントのためかアルコールは出せないらしく、飲み物はソフトドリンクだけでしたが、それでも参加者の皆さんは十分楽しんでいたようです。