【Internet Week 2022 見どころ 第9弾】ルーティングセキュリティ – インターネット運用の羅針盤 –
event_team Internet Week JPNICのイベント インターネットの技術いよいよ来週となりました 🙂 2022年11月21日から11月30日にかけて、「Internet Week 2022 ~インターネットの羅針盤~針路を未来に取れ~」が開催されます。21日からのオンラインWeekと30日からのハイブリッドWeekがありますが、通し券で7日間の全セッションにご参加いただけます。お申し込みは11月29日の23時59分まで受け付けております!
Internet Week 2022プログラムの見どころをご紹介する第9弾では、「ルーティングセキュリティ – インターネット運用の羅針盤 -」を紹介します。
山口:よろしくお願いいたします。
法林:早速ですが、このプログラムを企画した背景や、どのような点が話題、問題になっているのか教えてください。
山口:インターネットのルーティングは、ネットワーク接続するAS同士が「自律・分散・協調」を前提に、相互信頼の精神で行われ、安定した状態が保たれています。しかし、このインターネットの安定を脅かす脅威が日々発生しています。
2022年は、皆さまご存知の通り、COVID-19の影響が残る中、ロシアとウクライナの戦争がはじまるなど、国際情勢の大きな変化の中で、インターネットの重要性があらためて認識されると共に、多くの課題や脅威が浮き彫りになりました。そのような世界情勢も交えて、ルーティングセキュリティから見たインターネットの最新動向をお伝えできればと思っています。
ルーティングセキュリティのプロラグラムは今年はじめて企画する訳ではなく、毎年やっているプログラムで、毎回最新動向やホットトピックを取り上げているのですが、今年は基本に立ち返って、インターネットの運用者が「どう備え、どう対応すべきか」という視点でのお話ができるようなプログラムを考えています。
法林:ありがとうございます。プログラムはそういうことだと思うのですが、今回、どのような点が講演者選びのポイントでしたか?
山口:このプログラムでは3名の方にご講演をお願いしています。
最初の二人は、IIJの松崎さんとJPNICの木村さんです。松崎さんはIIJの他、JPNICの理事やAPNICのECも務めており、ルーティングセキュリティに関する深い知識を持っています。木村さんはJPNICでRPKIを担当されている他、海外のカンファレンスにも積極的に参加しています。お二方にはルーティングセキュリティ最新動向についてお話しいただく予定です。
続いてIIJの堀さんです。IIJ/AS2497のバックボーン運用に長年たずさわられています。「AS運用とルーティングセキュリティ」というテーマでお話いただきます。
法林:見どころ、特に聴いてほしいポイントはどこでしょう?
山口:まずはIIJの堀さんにお話をいただく「AS運用とルーティングセキュリティ」です。これには強い思いがありまして、ルーティングセキュリティのプログラムは毎年IWでやってるのですが、ここ2年位はRPKIに関する話題が中心になっていました。
確かにRPKIは最近のルーティングセキュリティのホットトピックではあるのですが、これだけがルーティングセキュリティではないと思っています。例えばとても基礎的なことですが、単に経路のフィルタリングをするのもその一つだと思います。
今回は、ルーティングセキュリティをRPKIに限らず広い視点であらためて見渡して、実際にネットワークを運用する人が、普段からどのように備えて、万一インシデントが起きてしまった際に、どう対応すれば良いか、ということをお話いただく予定です。
また確定ではないのですが、先日開催されたIETF115でルーティングセキュリティに関する気になる情報がありました。ASPA(これはAS-Path Validation)の実装や、RPKI-RSCに関するアップデートがあったようです。もしかしたら、このような海外の最新情報もお話をいただけるかもしれません。
法林:なるほど。そういう意味で、このプログラムはどのような方に聞いていただきたいですか?
山口:AS番号の割り当てを受けてインターネットルーティングの運用に関わっている方を対象にしています。プログラムの内容を皆さまのASのルーティングセキュリティ強化に役立ててもらえればと思います。
また、最近学生さんでもAS番号の割り当てを受けてネットワークを運用されている方がいらっしゃるようですので、若者の皆さまもぜひ参加いただきたいです。
もちろんAS番号の割り当てを受けていなくても、ルーティングから見たインターネットセキュリティに興味のある人すべてを対象にしています。
法林:ありがとうございます。それでは山口さんから、最後にメッセージをお願いします。
山口:この動画が公開される頃には、プログラム開催まで残り1週間を切っていると思いますが、今からの参加登録でも間に合いますのでぜひご参加お願いします!
法林:山口さん、ありがとうございました。