クラウド時代をインフラエンジニアが生き抜くために ~第5回 IW2015注目プログラム紹介~
event_team Internet Week JPNICのイベントInternet Week 2015のセッション紹介も5本目となりました。担当は本イベントの実行委員を務めている法林浩之(日本UNIXユーザ会)です。
今回ご紹介するのは、11月17日(火)に行われるチュートリアル「クラウドネイティブ時代のインフラエンジニア」です。このプログラムを担当した波田野裕一さん(日本UNIXユーザ会/運用設計ラボ合同会社)に話をうかがいました。
法林: 波田野さんとは2人してjus(日本UNIXユーザ会)からの委員としてIWに関わっていますが、最近の波田野さんはAWS (Amazon Web Services)関連の活動が主になっている印象があります。今回もそういう流れの中で企画したんですか?
波田野: 企画の主軸になっているのはAWSではなくクラウドですね。タイトルに「クラウドネイティブ」という言葉を入れましたが、それぐらい現代のシステム構築はクラウドを前提とした設計が主流になっています。そうするとインフラを自前で持たなくなりますから、これは今まで社内にあった「日々インフラを作る」という仕事がなくなるよ、という意味です。つまりインフラエンジニアは今のままでは食えなくなるわけですが、そのことに気がついている人って少ないと思うんですよね。そのあたりを訴えたくて、このプログラムを企画しました。
法林: なるほどね。でもプログラムの内容を見るとAWSの話題が多いのですが、セールストークになったりしないんですか?
波田野: そのあたりは大丈夫です。先ほども述べたように、クラウドの重要性を理解してもらいたいというのが主眼であって、AWSはあくまでも例として取り上げるだけです。AWSはクラウドサービスとしてはデファクトスタンダートなので、例としては好適だと考えています。
法林: まあ、あれだけ多くの人に使われているサービスですからね。ところで登壇者探しは大変でしたか?
波田野: AWSを題材にするということで、まずアマゾンデータサービスジャパンの荒木さんに相談しました。荒木さん自身にも話をしていただくんですが、さらに事例としてソニーの小早川さんを紹介していただきました。これがなかなか伺うことのできないお話しで、ソニーでは実際にクラウド基盤の変革プロジェクトというのが進められているんですが、プライベートクラウドの閉鎖というインフラエンジニアにとっては衝撃的な内容も含まれています。その中でインフラエンジニアに求められるスキルセットも変わってきている、というお話などを伺える予定です。
法林:えー。オレ新卒でソニーの社内インフラの仕事してたんだけど、その従来のインフラエンジニアってもしかしたら当時の同僚かも。あいつらどうなるんだろう……(遠い目)。さて気を取り直して、最後になりますが、このプログラムをどんな人に聞いてもらいたいですか?
波田野:基本的には企業やSIerのインフラエンジニアとか、サイト管理者、サーバ管理者といった方々になるんですが、とにかくこれからはITインフラの構築においてクラウドの利用は不可避であると考えていますので、できるだけ多くのインフラエンジニアの方に危機感というか、時代の変化が訪れていることを感じ取ってもらいたいです。
法林:ありがとうございました。波田野さんの熱意が通じたか、このプログラムは早くも残席わずかになっているようです。満席を期待しましょう。
T1 クラウドネイティブ時代のインフラエンジニア
日時 | 2015年11月17日(火)16:15~18:45 |
参加料金 | 事前料金 5,500円、当日料金 8,000円 |
URL | https://internetweek.jp/program/t1/ |
概要 | 3年前にはまだまだバズワードとして扱われていることが多かった「クラウドサービス」は、この1、2年で急速に利用者を増やし、何らかの形でクラウドサービスを利用している企業(資本金50億円以上)の比率は前年度よりも8.4%増えて、ついに50%を超えた(平成25年度版情報通信白書)と言われています。
オンプレミス環境からクラウド環境への移行が進み、各現場での運用が本格化しつつある一方で、各クラウド提供者も新しいサービスを次々にリリースしてきています。2014年頃からはクラウドサービスの主戦場が、従来のサーバやインスタンスなどのIaaS (Infrastracture As a Service)から、より高度なサービスに比重が移ってきており、クラウド環境を前提とし、クラウド環境に適したシステム構築やサービス構築の手法について「クラウドネイティブ」と表現することも最近では増えてきています。 本セッションでは、クラウドサービスを牽引しているAmazon Web Service (AWS)を具体的な参考事例として、「クラウドサービス」の変化が企業や組織におけるITインフラの設計、構築および運用にもたらす影響と、企業やインフラエンジニアが直面するであろう変化について紹介していきます。 |
内容 | 16:15~16:35 クラウドネイティブ時代の幕開け 講演者 波田野 裕一(運用設計ラボ合同会社) 16:35~17:15 イマドキのWeb屋さんが考えるネットワーク 17:15~17:55 Private Cloudの閉鎖 ~ソニーにおける変革事例 17:55~18:25 クラウドネイティブ時代に求められるエンジニアスキル 18:25~18:35 質疑応答 |
対象者 |
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