JPNIC Blog JPNIC

11月19日はまさにDNS DAY! ~第8回(最終回) IW2015注目プログラム紹介~

event_team 

Internet Week 2015のセッション紹介も8本目をもちまして最終回となります。

今回ご紹介するのは、11月19日(木)に行うカンファレンス「DNS DAY」です。このプログラムを担当した米谷嘉朗氏(株式会社日本レジストリサービス)にインタビューしました。聞き手は本イベントの実行委員を務めている法林浩之(日本UNIXユーザ会)です。


法林:DNS DAYって、Internet Weekの数あるプログラムの中でも指折りの長寿番組ですよね。気になったので調べてみたんですが、2000年から「DNSミーティング」というプログラムが行われていて、「DNS DAY」になったのは2002年ですね。米谷さん、その頃にはもう登壇してますね!

米谷:まあそういう話もありますが(汗)、おっしゃる通りDNS DAYはInternet Weekの中でもかなり歴史あるプログラムで、毎年多くの方にご参加いただいています。日本国内でDNSについて議論する機会はそれほど多くありませんので、DNS DAYではできるだけその時々の重要な話題を取り上げるようにしています。

法林:ズバリ今年のホットな話題は何ですか?

米谷:今年のホットトピックセッションでは、電気通信事業法等の改正がDNSに言及するようになった背景や、DNSのプライバシーの確保、これはDNSの問い合わせパケットを見ると誰がどんなことに興味を持っているのかがわかってしまう可能性があるのでそれを防ぐことですが、そのための技術検討状況などを取り上げます。

また、さまざまな分野で、インターネットのセキュリティを確保するための技術としてPKIが使われていますが、それらがDNSと連携できるようになってきている状況がありますので、パネルセッションではDNSの観点からPKIを整理し、DNS運用者の理解の助けとなることを目指しています。

法林:DNSのクエリから趣味を探るとはマニアックな人たちだと思いますが、でもプライバシーの保護は大切ですね。さて、今年のIWのテーマである「手を取り合って、垣根を越えて。」との関連があれば教えてください。

米谷:先ほど述べたパネルセッションでは、PKIを使うTLS、S/MIME、DNSSEC、RPKIについて議論をします。それぞれのPKIは保護する対象もレイヤも違いますので、どれか一つがあれば大丈夫だというものではなく、組み合わせることによってより高いセキュリティを確保できるようになります。異なるPKI技術が手を取りあってお互いを補完することにより、インターネットのセキュリティを高めるという垣根を越えて行くことを目指しています。

法林:DNSのセキュリティについては同日に「今日から始めるDNSSECバリデーション」というプログラムもありますし、それだけ重要になってきているということですね。逆に、DNS DAYを長いことやっている中で、ここは変わらないという部分はありますか?

米谷:DNS DAYは毎年開催していますので、1年に1回の定点観測の場として使えます。これはInternet Weekならではの特徴と言えるでしょう。前半のDNS Updateは、まさにその定点観測として、できるだけ同じ組織の方にお話しいただくように準備しています。

法林:同じ人ではなく同じ組織というのが割と大事ですね。同じ人だと世代交代が進まないですからね。では最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

米谷:先ほど述べたことの繰り返しになりますが、日本国内でDNSについて議論する機会はそれほど多くありません。11月19日は、午前中のDNSSECチュートリアル昼休みのランチセミナー、午後のDNS DAY、そして夜の日本DNSオペレーターズグループBoFと、まさにDNS漬けの1日となります。DNSに興味のある方は、ぜひこの機会を活用していただきたいと思います。

法林:ありがとうございました。プログラム紹介が事前登録の締切になってしまったんですが、幸いなことに登録期間がちょっと延長されたようなので、ぜひこの期間を利用して参加申し込みをお願いします!事前登録の締切は、明日、2015年11月10日(火)の17時です!!


 D1 DNS DAY

日時 2015年11月19日(木)13:15~18:45
参加料金 事前料金 11,000円、当日料金 16,000円
URL https://internetweek.jp/program/d1/
概要 DNSサーバやドメイン名の運用管理に携わっている方々と、 最新のDNS運用状況や関連動向についての情報を共有するとともに、 DNS運用管理について意見交換を行います。

第1部では例年通りDNS関連情報のアップデートを行います。

第2部では今年のホットトピックスの解説として、 電気通信事業法等の改訂、 電気通信事業者業界でのDNSセキュリティの取り組み状況、 DNS関連の社会的な動向を紹介します。

第3部ではテーマ討論としてインターネットセキュリティの前提となっている各種PKIをDNSの視点で整理・議論し、 DNS運用者がそれぞれの連携を理解し運用に活かせるようにします。

内容 13:20~14:50 第1部 DNS Update
講演者
関谷 勇司(WIDEプロジェクト)
堀 五月(株式会社日本レジストリサービス システム部)
小山 祐司(一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター)
西岡 孟朗(NTTコム エンジニアリング株式会社)
末松 慶文(九州通信ネットワーク株式会社)
宇井 隆晴(株式会社日本レジストリサービス)
15:10~16:40 第2部 ホットトピックス
講演者
金坂哲哉(仮)(総務省データ通信課)
齋藤 和典(一般財団法人日本データ通信協会 テレコム・アイザック推進会議)
藤原 和典(株式会社日本レジストリサービス)

17:10~18:40 第3部 PKIとDNS
モデレーター

米谷 嘉朗(株式会社日本レジストリサービス/Internet Week 2015プログラム委員)
パネリスト
島岡 政基(セコム株式会社 IS研究所 主任研究員)
大泰司 章(一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC) 安信簡情報環境推進部 事業推進室 室長)
木村 泰司(一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター)
大久保 智史(Verisign)

対象者
  • DNS運用者
  • DNSに興味のある技術者

この記事を評価してください

この記事は役に立ちましたか?
記事の改善点等がございましたら自由にご記入ください。

このフォームをご利用した場合、ご連絡先の記入がないと、 回答を差し上げられません。 回答が必要な場合は、 お問い合わせ先 をご利用ください。