IPv6セミナー/ワークショップ(広島)レポート
ip_team IPアドレス JPNICのイベント2017年1月27日(金)と28日(土)に、広島で開催された「IPv6セミナー2017 Winter」と「IPv6ハンズオンワークショップ」についてレポートします。
今回のイベントでは、一昨年に10周年を迎え今年は設立12年目となる、広島地域IPv6推進委員会主催によるセミナーの、2日目のワークショップをJPNICとの共催として開催いたしました。
初日の1月27日は「IPv6セミナー2017 Winter」ということで、JPNICの佐藤晋、シスコシステムズ合同会社の小林達哉氏、アラクサラネットワークス株式会社の鈴田伊知郎氏の3名が講師として登壇しました。
まず最初に、JPNICの佐藤晋が現在の国内外におけるIPv6の普及状況について概観的に話をして、その後に製品の実装や、実運用に関するIPv6の技術的な話題をそれぞれのベンダーさんの観点で話しをしてもらう、という予定だったのですが、実は、羽田から広島に向かう飛行機の機材トラブルにより到着が遅れてしまい、順番が入れ替わることになってしまいました。
当日、会場には約50名程度の方が参加されていましたが、セミナーの様子はストリーミングでも配信されていましたので、それを視聴されている方もいらっしゃったのではないでしょうか。
2日目の1月28日は「IPv6ハンズオンワークショップ」とし、JPNICが共催となって、これまで各地域で開催していたIPv6対応セミナーとほぼ同様のプログラムを行いました。
午前中はJPNIC IPv6教育専門家チームのメンバーである、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社の西塚要氏と、ビッグローブ株式会社の馬淵俊弥氏による、IPv6プロトコルの仕様や実装、そして実際の導入や運用に関する座学講座である「IPv6入門」を行いました。
午後からはハンズオンセッションとして、JPNIC技術部の佐藤秀樹がネットワーク編の、株式会社ブロードバンドタワーの許先明氏がサーバ編のそれぞれ講師となり、実際にコマンド操作をして、IPv6の接続や動作を確認しながら講習を進めていきました。
土曜日の開催ではありましたが、学生の方、社会人の方、あわせて10名ほどご参加いただき、朝から夕方までとても熱心に受講されていました。
初日のセミナー終了後、参加者、講師、関係者を交えた懇親会も催されました。
セミナーの時の真剣な受講姿勢とうって変わって、とても盛り上がった懇親会で、広島地域のコミュニティの結束力の固さを感じました。昨今は、インターネット黎明期に主導的な役割を果たした各地域におけるインターネットコミュニティが、徐々に衰退していく現状にある中で、こういった結束を維持し、定期的なイベント開催を継続しているというのは、関係者の多大な努力の賜物だと思います。
JPNICとしてはこういった地域の力を支えながらも、一方でその力をJPNICの活動にも取り入れられるような連携を図っていく必要もあると考えます。