News & Views コラム:JANOG49 NETCON を終えて
pr_team コラムメールマガジンで配信したインターネットに関するコラムを、このブログでもご紹介しています。2022年2月は、1月下旬に開催されたJANOG49 MeetingにてNETCON委員長をお務めになったシスコシステムズ合同会社の嶋勝也さんに、NETCONにかける思いをお書きいただきました。
初めまして、インターネットでは「勝男」という名前で活動しています。今回は、JANOG49にて開催されたNETCONの歴史と今後についてお話しします。
NETCONとは、トラブルシューティング型のNW機器を中心としたコンテストです。私には二つの思いがあり、このコンテストを始めました。
– 目に見える形で成長が体験できる場を増やしたい
– ネットワークエンジニアが交流できる場を増やしたい
きっかけは学生時代の経験になります。ネットワークの勉強はプログラミングの勉強と異なり、環境を容易に用意できず、体系的に学べませんでした。この経験を基に、ネットワークについて勉強したい人達に対し、学ぶことができる環境が必要である、と思いました。特に、「いつでもトラブルが起きているネットワークを提供する」ことで、構築とは違った経験が得られる、と考えました。
2019年2月に初めてNETCONを開催した際は、知名度がないこともあり、参加者は10人程度でした。その後、福岡や沖縄といったさまざまな地域での実施や、定期的な開催を重ねることで、最近では50~70人程度の方に参加いただいています。複数回参加されている方もおり、アンケート結果(以下参考)を通して、コンテスト参加者に成長の場を提供できている、と感じています。
– 「業務環境で採用する機会のないネットワークOSやネットワーク技術について触れ、学ぶことができた」
– 「日常の業務とはまったく異なる頭の使い方により、問題発見能力や検索能力が非常に刺激された」
アンケートの中には、「NETCONに向けた社内勉強会」や「社内版NETCON」を実施している声をいただいております。加えて、次回開催を望む声もあり、上記の取り組みはさらに拡大していくと想像しています。
NETCONを開催したことで、”ネットワークエンジニアが交流できる場”になっている、と手応えを感じています。今後の目標は、NETCONの常設化によるユーザー数のさらなる増加になります。ただ、実現に向けて取り組んでいく中で、多くの課題があります。例えば、インフラ基盤(Google Cloud Platform)費用の負担先や、定期的な問題のアップデート等が挙げられ、解決は困難を極めます。もし、目標に向け課題を共に解決したい、という方はお気軽にご連絡ください。一緒にネットワーク業界を盛り上げていきましょう。
■筆者略歴
嶋 勝也 (しま かつや)
シスコシステムズ合同会社にて、ネットワークの監視や自動化関連などに従事する。JANOG47,49 ではNETCON 実行委員長を務める。
Twitter: @katu7414