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Webの情報を信じることができますか?偽情報検出の最前線とは ~Internet Week 2024 注目プログラムのご紹介 ②~

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2024年11月19日(火)から27日(水)に開催するInternet Week 2024の注目プログラムを連載でご紹介しています。この前にご紹介した以下の記事もぜひチェックしてみてくださいね。

IPv6入門- 講師はあきみち氏。その勉強法、IPv6基礎検定の傾向と対策 ~Internet Week 2024 注目プログラムのご紹介 ①~

➡  図説!! Internet Week 2024 プログラムの効率的なチェック法

本日紹介するのは、11月26日(火) 13時からお送りする「Webの情報を信じるために~オリジネータープロファイルなど偽情報検出の最前線~」です。私たちが毎日使っているWeb。フィッシング、なりすまし、広告詐欺などの横行で、本当に載っている情報は信じられるものなのでしょうか?それについて焦点を当てたプログラムです。

オリジネータープロファイル(Originator Profile; OP) 技術:
デジタル署名技術によって、Webコンテンツ作成者の真正性の確認することで情報発信者を識別可能とするとともに、第三者認証済の情報発信者をコンテンツ読者が容易に見分けられるようにする技術

このプログラムについて、実行委員である日本UNIXユーザー会の法林浩之さんが、プログラムの企画を担当したJPNICの前村昌紀にインタビューしました。


法林:早速ですが、なぜこのプログラムを企画したのですか?背景となっている問題なども教えてください。

前村:私はJPNICトークラウンジというYouTubeチャンネルの番組を担当していて、2024年2月に鈴木茂哉さん、7月にクロサカタツヤさんにご出演いただきました。鈴木さんには、「トラストとアイデンティティの未来」というタイトル、クロサカさんには「インターネットに自律と尊厳は必要ですか」というタイトルをいただきまして、情報やアイデンティティの真正性に関する話をしていただいたんです。それらを聞いていまして、情報やアイデンティティの真正性に関わるこれらの問題が今のインターネットの非常に大きな課題だということを実感しました。

実際、皆さんもそうかもしれませんが自分自身でも、有名人を名乗るSNSアカウントや、デタラメな情報をさも本当のことのように語る記事などを目にしますし、フィッシングメールなどしょっちゅう受信します。また今年=2024年は米国大統領選挙があります。Internet Weekの会期が始まる頃には大統領選については投開票も終わっているのですが、前回の選挙の時のように、またフェイクニュースといった偽情報が大騒ぎになっている可能性もあると思ったのです。

そのため、Internet Weekの時期にはタイムリーだと思い、このプログラムを企画したいと思った次第です。

法林: プログラムの企画にあたって、講演者はどう選びましたか?そのYouTubeでの対談者二人をそのまま持ってきた感じですね。

前村:そうですね、そういうわけでこのプログラムは、クロサカさんと鈴木さんとのお話から出てきたプログラムです。とはいえ、ご本人たちが登壇可能か分からないわけで、とにかくまずお二人に、登壇者構成も含めた内容をご相談しました。クロサカさんは会期中はワシントンDCにいらっしゃるという悪条件にも関わらず、お二人とも登壇をご快諾いただきました。

法林:クロサカさんはリモート出演ですか?

前村:はい、リモートでのご出演になります。


法林:
見どころ、特に聴いてほしいポイントを教えてください。

前村:二人はこれらの領域の第一人者であり、世界的に見ても先行したお話をしていただけると思います。例えばオリジネータープロファイルといった方法論は、W3Cでも標準化に向けていくということで新しいフレームワークなので、大きな考え方のレベルでも身に付けていただくと、スッと見通しがつくようになるという感じだろうと思います。ぜひともご期待いただきたいです。

法林:今年のIWのテーマは「つなげて、広げて、楽しもう」ですが、このプログラムでともに考えたい未来への方向性とは?

前村:そうですね。「つなげて、広げて、楽しもう」というテーマの通り、わくわくしたいのですが、これだけでなくInternet Weekの中で「社会派のプログラム」と通称している社会問題の分野は、課題に対処するということなので、楽しむ要素よりも、どうしても現時点で辛いところをどうにかしていこうというところがフォーカスがなります。このセッションで取り扱うのは、インターネットを大幅により安心・安全にする、飛躍的な技術です。

法林:ありがとうございます。このプログラムはどのような方を対象としていますか?

前村:一言で言うと、いろいろな方々にご参加いただきたいです。インターネットユーザーにとっては、今後Web上の情報を検証する手段が増えていくこと、その方法が分かりますし、事業者にお勤めの皆さんには、ご自身が提供する情報の信頼性を上げる技術として、学ぶことができると思います。

 

法林:最後に、視聴者の皆さんにメッセージをお願いします

前村:このお二人がそろい踏みするセッションはなかなかないのではないかと思いますね。第一人者のお二人のセッションが聴けるのも、Internet Weekのいいところですよね。こういうセッションはInternet Weekだけではないか、なんて思っています。ぜひともご期待ください!

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