インターネットの基礎研修に悩んでいる方に向けても。「インターネット業界の”今”をのぞいてみよう」~Internet Week 2024 注目プログラムのご紹介 ③~
event_team Internet Week JPNICからのお知らせ JPNICのイベント インターネットの技術2024年11月19日(火)から27日(水)に開催するInternet Week 2024の注目プログラムを連載でご紹介しています。今までご紹介したプログラムについてもご覧くださいね。
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本日紹介するのは、初日の11月19日(火) 9時半からオープニングプログラムとしてお送りする「インターネット業界の今をのぞいてみよう ~そして【つなげて、広げて、楽しもう】~」です。
「Internet Week」が始まってから28年が経過し、その間にインターネットを取り巻く環境やインターネットそのものの姿、そしてインターネットに携わる人の年齢層も大きく変化し、幅広くなりました。今のインターネットの業界にはどのような企業が存在し、それぞれがどのように関係しているのだろう?トラフィックはどう流れているんだろう?インターネットの背景、歴史、用語、そしてその仕組みは?といった、まず全体俯瞰的に基礎を押さえるプログラムとなっています。「つなげて、広げて、楽しもう!」の2週間(プログラム自体は6日間になりますが)のInternet Weekのオープニングに相応しく、どなたにでも聴いていただける内容になっていますので、お楽しみになさってください。
このプログラムは次の構成となっており、プログラムの詳細について、Internet Week実行委員の山賀正人さんが、講師を務める 株式会社JPIXの山添亮介さんにインタビューしました。
- 第一部 インターネット業界のプレイヤーとトラフィック、オペレーション
- インターネットのインフラを支えるプレイヤー(山添 亮介・JPIX)
- インターネットトラフィックの流れとオペレーション(馬渡 将隆・JPIX)
- 第二部 インターネットとは ~インターネットのつながる仕組みから知って おいていただきたいこと~
- インターネットとその基盤、そしてインターネット資源とは?(是枝 祐・JPNIC)
- インターネットの協調をテーマに是非知っておいていただきたいこと(花井 直樹・JPNIC)
山賀:皆さん、こんにちは。Internet Week実行委員の山賀です。今回は、Internet Week 2024の初日である11月19日にオープニングとして開催する、「インターネット業界の今をのぞいてみよう ~そして【つなげて、広げて、楽しもう】~」についてご紹介します。本日お話しいただくのは講師の一人である、株式会社JPIXの山添亮介さんです。山添さん、どうぞよろしくお願いいたします。
山添:よろしくお願いいたします。
山賀:では早速ですが、このプログラムはどんなプログラムなのか、それを教えてください。
山添:はい、今回お題をいただきました Internet Week 2024のオープニングプログラムとして、初心者向けにも聴いていただけるという位置づけでスタートさせてもらえればと思っています。
インターネットを取り巻く環境やインターネットそのものの姿も長い間に大きく変化する中で、同じくネットワーク業界で働いていても、自社の役割や、自分の業務範囲を超えた部分についてはわかりにくかったり、不明瞭だと感じたことがあるようです。新入社員や異動者の方も全体像をつかむことがなかなか難しかったり、はたまたその研修を担当する方々からも、「どんな風に教えていったらいいんだろう」と不安や戸惑いの声が増えているように感じています。
JPNICさんとJPIXは、そのような声に対応するプログラムをやりたいと、2017年から毎年共同で「初心者向けインターネットセミナー」を開催しておりました。そして今回は、Internet Week 2024のテーマ 「つなげて、広げて、楽しもう」とも非常にマッチしているので、今年はInternet Week の枠組みの中で一緒に開催してみようとなりました。今年で7回目の開催です。
山賀:ありがとうございます。では、このプログラムはどのような構成になっていますか?
山添:今、画面共有で見ていただいているところでもわかりますように、 JPIXが担当する第一部と、JPNICさんが担当する第二部の二部構成になっており、それぞれの部で、二人ずつの講師が話します。
第一部は、インターネットの業界ってどんなところ?という感じで、この業界にどのような企業が存在し、それぞれがどのように関係しているのか? トラフィックやお金はどのように流れているのか? について山添が話します。 また、インターネット業界で働くエンジニアはどのような仕事をして、業務上どのようなことに注意を払っているのか、どんな工夫しているのかなどを、実際現場で働いている馬渡が説明します。
第二部ではインターネット上で円滑にトラフィックが流れるために誰もが守るべきルールや、IPアドレスやAS番号、ドメイン名といった「インターネット資源の考え方」などをJPNICの是枝さんが話します。 また、独立している各社のネットワークが協調してインターネットというものは成立していますが、協調するために進められている枠組みなどもふくめた紹介をJPNICの花井さんが行います。
山賀:なるほど。このプログラムの見どころ、特に聴いてほしいポイントはどういったところになりますでしょうか。
山添:そうですね、正確には 『見どころ』とは異なるかもしれませんが、複雑なネットワークの話を短時間で説明するので、非常に簡単な紹介にとどまってしまうかもしれませんが、今回はインターネット全体を俯瞰的に捉えてもらいたいと考えています。
また、ところどころ「AS番号」や「IPアドレス」、「BGP」など専門用語が出てきますが、短い時間で理解しようと焦る必要はありません。 頭の中で、少し気にしていただければ、私の後半のセミナーや、午後の「第47回JPNICオープンポリシーミーティング(JPOPM 47)」でも話があるとお聞きしていますし、さらには翌週までのInternet Week全体を通じて、ジワジワ少しずつその言葉の意味や使われているシーンなどを理解していけるはずですので、まずは興味や関心を持ち続けてもらえればと期待しています。
山賀:そうですよね。では、何度かお話にもでていました、今年のIWのテーマ「つなげて、広げて、楽しもう」ですが、このプログラムで、ともに考えていきたい未来への方向性とはどういったものか教えてください。
山添:はい、入門セミナーなので具体的に未来の方向性を示すことが難しいかもしれないですが、インターネット業界は毎年たくさんのニューカマーを迎え入れていますが、企業にとって、研修や教育は難しい課題です。これは、「業界共通の課題」として、皆さんが悩まれているのではないかと思っています。
今までも、ブロードバンドやモバイル、IoT、クラウド、データセンター、AIなど次々とブームが訪れましたが、そのベースにはインターネットのトラフィックを運ぶインフラがあり、そのための資源やルールなどの考え方をしっかり知っておく必要があります。また、このインフラを理解することで、最新の技術や新たなビジネスチャンスが登場できるんじゃないかと、そういうところに皆さんもチャレンジできるようになるのではないかと思います。また、逆にサイバー攻撃も多くなり、より複雑な対策も必要になるかもしれません。
今回ここでは「楽しみながら基礎知識を固め」て、柔軟な頭で将来の新たなチャレンジに備えてもらいたいと思っています。
山賀:このプログラムを特にどんな方に聴いてもらいたいですか?
山添:
・ 一番のターゲットは初心者の方、つまり学生や新入社員、インターネット関連部署に異動した方
・ さらに、後輩や部下に初心者の方がいるけれど、教育や育成に慣れてない方
となりますが、どなたにでも聴いていただける内容とするつもりです。
山賀:ありがとうございます。最後にこの動画をご覧になってくださっている皆さまにメッセージをお願いします。
山添:今年のInternet Weekのテーマ 「つなげて、広げて、楽しもう」を実現するためには、トラフィックの流れをよりスムーズにする必要があります。 そのために、最新のインフラ技術やサイバーセキュリティ技術が、今年のInternet Weekでたくさん紹介されると思うので、私たちのセミナーではそれらの中のオープニングに相応しく、いろいろなエッセンスをつなげながら業界人としての基礎知識を持ってもらおうと思っていますので、翌日からのプログラムもたっぷり楽しんでください。
山賀:山添さん、本日はどうもありがとうございました。