News & Views コラム:通信ネットワーク業界に足を踏み入れてみて
pr_team コラムメールマガジンで配信したインターネットに関するコラムを、このブログでもご紹介しています。2024年8月は、株式会社QTnetに新卒入社されて3年目の、前田雛さんにお書きいただきました。通信ネットワーク業界で働き始めてから感じるようになった会社や人同士の繋がりの強さに触れ、自分もそういった世界で貢献していきたいという思いを語っていらっしゃいます。
当社、株式会社QTnetは、九州電力グループの通信事業者で、個人のお客さまはもちろんのこと、法人のお客さまにも幅広くICTサービスを提供しています。私が新卒入社したのは2022年度で、通信ネットワーク業界に携わって3年目に入りました。大学では、通信ネットワークについてはIPアドレスなど基礎的なことを学んだ程度で、初心者としてこの業界に足を踏み入れました。
この業界に入って最も驚いたのは、会社や人同士のつながりの強さです。当初、会社間のつながりとは、親会社や作業を委託する会社、お客さまなど自社の直接的ステークホルダーに限られるものと考えていました。しかし、実際には通信ネットワーク業界をより良くするために、通信ネットワーク事業に関係するたくさんの企業が集まり、意見交換を行う場が多く設けられていることを知りました。
◆ 人と人のつながり
初めて参加したのは、九州および沖縄の地域NOGであるQUNOGでした。当時は、既にできあがっているコミュニティにうまく溶け込めるか、不安に感じたことを覚えています。不安になるくらいに業界皆さんのつながりが強く、人同士のネットワークがしっかりと築かれていると実感しました。これは他の業界にはない特性だと思います。また、つながりが強いだけでなく、この業界をより良くしたいという気持ちの強い人々が多く、新しくこの業界に入った人々を温かく迎え入れる環境が整っていると感じています。
私の仕事の一つであるピアリング業務では、メールによる依頼では反応が得られなかったり、断られたりすることも多いのですが、実際に会って話をすることでうまくいくケースが多くあります。相手に会うのも自分たちの力だけでは難しい場合があり、つながりがあるからこそ、紹介しあったり、声をかけあったりすることができるのです。ネットワークという目に見えないやり取りは、実際にはこの業界で働く人々が直接交渉し、議論し、つながることで作り上げられていることを感じます。
◆ この業界に貢献していくために
現在では、意見交換の場に参加するだけでなく、運営側としても活動させていただいています。JANOG Meetingに初めて参加した際は、一般参加者としてブースを回り、講演を聴講し、懇親会に参加しました。技術者同士の話し合いをメインとしていて、地域NOGの数十倍の規模にもなるMeetingが年に2度も開催されていることから、通信ネットワーク業界のつながりへの思いを再認識しました。さらに、このイベントがわずか数十人のボランティアスタッフに支えられていることに感銘を受け、私も挑戦してみようと思いました。スタッフとして普段関わらなかった別のコミュニティの方とも一緒にお仕事をするなど、つながりがさらに広がる機会となりとても貴重な経験でした。
引き続きイベント運営や登壇などを通して、通信ネットワーク業界の人と人のつながりをより深め、この業界の発展に貢献していきたいと考えています。
■筆者略歴
前田 雛 (まえだ ひな)
1999年生まれ。2022年に株式会社QTnetに入社し、主にバックボーンネットワークの構築やピアリング業務を行っている。