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News & Views コラム:インターネットの裏側を少しずつ理解して

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メールマガジンで配信したインターネットに関するコラムを、このブログでもご紹介しています。2024年9月は、Internet Week 2024を開催するにあたり、プログラム委員としてプログラム作りなどにご協力いただいた、wakamonogの飯田陸斗さんにコラムをお書きいただきました。インターネットの裏側を理解することで見えてきた世界や、人とのつながりからインターネットに興味を持つ学生・若者が増えてほしい、といった思いを伝えてくださっています。

 


初めてJPNICと接点を持ったのは、蒸し暑い長崎で開催されたJANOG52の展示ブースでした。その時に手にしたAPNICの参加支援プログラムのチラシが、今回このコラムを執筆するきっかけとなる重要な一歩であったとは、想像もしていませんでした。この貴重な機会をくださったJPNICの担当者様に心から感謝申し上げます。

皆さんは過去を振り返ってみた時、インターネット(internetでもThe Internetでも)に触れたのはいつ頃ですか? 私は、小学校の授業でキッズgooというポータルサイトを使っていたことを、真っ先に思い出しました。気になっていた映画を検索したり、ミニゲームをしたり、時には隣の友達と教え合いながら慣れないパソコンを操作し、その授業をとても楽しんでいた記憶があります。

私は2002年生まれの、いわゆるZ世代の真ん中に位置するデジタルネイティブです。私たちの世代は、幼い頃からインターネットと日常的に触れ合ってきました。ユーザーとしては、インターネットに精通していると言えるかもしれません。しかし、最近ネットワークやその上で動くサービスの勉強を進めるにつれて、その複雑さが巧みに隠されていることに気が付き始めました。普段、私たちはメールを送受信し、ウェブサイトにアクセスする際、その背後にある技術的な複雑さを意識することはほとんどありません。IPアドレスがどのように機能し、ドメイン名がどのように解決されているのか、日常では見過ごされがちです。これらは、まさに”縁の下の力持ち”としての役割を果たしていると言えるでしょう。

縁の下を覗いていくうちに、そこは技術だけでなく、強固な人の繋がりを作る土台と繋がりそのものがあると実感するようになりました。APNICの参加支援プログラムに一緒に参加した二人は今では、ご飯、遊び、技術的な話やイベントの運営を共にする友人となりました。私が文頭で話したJANOG52に参加したきっかけの方には、あるイベントで大変お世話になりました。Internet Week 2024のプログラム委員になったきっかけは、wakamonogですし、そのwakamonogの運営に関わるきっかけはJANOG52のBoFでした。

JANOG52にひとりぼっちで参加した私ですが、たくさんの仲間を作ることができました。インターネットのコミュニティ活動バンザイです。実際の業務でも人の繋がりがあるからこその結果というものが多々あると聞きました。人の繋がりそのものが日本の、グローバルのインターネットを作っていると実感できたことが、この世界に飛び込みたいと思った理由のような気がします。どちらかというと技術よりも人の雰囲気からこの世界を志した私のように、人との繋がりという、技術とは別の側面からインターネットに興味を持ってくれる学生や若者が増えたらいいなと思う今日この頃です。

私は日本のインターネットという大きな枠組みを通して「人と技術」に関わることができて率直に楽しいし、嬉しいです。誇りでもあります。これまでも、やれることは全部やるというマインドできました。これからもボール(チャンス)をスルーすることなく、掴んで走りたいと思います。

今の私が持っているボールは、Internet Week 2024です。2024年11月19日からオンラインWeekが、11月25日からは浅草橋のヒューリックホール&カンファレンスでカンファレンスWeekが開催されます。現地での意見交換や雑談もこのイベントの大きな魅力の一つです。私は特にIPv6に関する初学者向けのプログラムを担当しています。多くの方の参加を心よりお待ちしております。

 


■筆者略歴

飯田 陸斗(いいだ りくと)

栃木県宇都宮市生まれ。2021年に電気通信大学 先端工学基礎課程入学 25卒。学外活動として、イベントネットワーク構築を行うBAKUCHIKUへの参加やwakamonogの運営委員、Internet Week 2024プログラム委員を務める。趣味は美味しいご飯とお酒を味わうこと。

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