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NETmundial+10フォトレポート

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2024年4月29日および30日にブラジル・サンパウロ州サンパウロ市にてNETmundial+10が開催されました。内容の詳細については、メールマガジンでお伝えする予定で、ここでは主に会議の様子を写真でお届けします。翌5月1日に同じ場所で開催されたG20サイドイベントについてもカバーします。

NETmundial+10とは

2014年4月に同地で開催された「今後のインターネットガバナンスに関するグローバルマルチステークホルダー会合」(NETmundial)の10周年を記念して、2024年4月29日および30日に開催されたイベントです。今の環境の中で、改めてインターネットガバナンスのあるべき姿や今後について、 事前に示される草稿を全世界からの参加者によって議論し、成果文書をまとめました。JPNIC政策主幹の前村は、本会合のハイレベル実行委員会(High Level Executive Committee, HLEC)のメンバーを務め、成果文書の起草や会合プログラムの構成などに参画しました。

開催地サンパウロ

NETmundial+10はブラジル・サンパウロ州サンパウロ市で開催されました。会期直後に岸田首相による訪伯があったため、ブラジルおよびサンパウロについて報道されたのではないかと思います。日系人人口が多く、日本料理店の数が多いことでも有名です。

サンパウロ市は南半球最大の都市だそうですが、到着した際に受けた第一印象は緑が多いというものでした。冬至まであとひと月少々のはずですが、最高気温は連日32度程度と暑かったです。標高が760mと高く乾燥しているのと、朝晩は20度くらいまで下がるため、東京の夏よりは快適そうに思えました。

会場から程近い市街地です。自転車レーンとバス専用レーンが大通りの中央にあります。

会場

会場は一日中冷房がガンガン効いており、外気温とは関係なくむしろ寒く感じました。

NETmundial+10およびG20サイドイベントの会場となったグランドハイアットホテル。2014年のNETmundialもここで開催されました。

入口

参加登録受付。写真を撮り損ねましたが、筆者が受付中、先生に引率された小学生くらいの団体が並んでいました。

ステークホルダーごとに列が分かれています。

横長のスクリーンに投影されている会議ロゴと主催者ロゴです。主催者であるブラジルインターネット運営委員会(CGI.br)が必要なリソースを全部負担したように見えました。スクリーンはLEDパネルを組み立てているものと思われます。

 

技術コミュニティ用の質問マイクスタンド

民間セクター用の質問マイクスタンド

前回2014年のNETmundialと同様、席および質問マイクはステークホルダーごとに分かれていました。この二つのカテゴリーの他には、学術、市民社会、政府/国際機関用のものがありました。

挨拶するCGI.br事務局長Hartmut Glaser氏(中央、マイクが赤く光っているところ)、
その左2人目の青い服を着た方がハイレベル執行委員会(HLEC)議長Renata Mielli氏

CC 表示 2.0 一般 https://flic.kr/p/2pNekkJ 標題:29/04/2024 – Sessão de abertura do NETmundial+10 著作者: Ministério da Ciência, Tecnologia e Inovação

ブラジル科学技術イノベーション省Luciana Santos大臣による挨拶

2日目冒頭のセッションでモデレーターを務めるJPNIC前村

セッションの多くは、参加者からの意見表明に多くの時間が割かれており、マイクの前には多数参加者が並んでいました。

質問のための列に並ぶ方々

コーヒータイムに歓談する参加者

G20サイドイベント

正式名称は「Promoting information integrity: combating disinformation, hate speech and threats to public institutions online(情報の健全性の促進:偽情報、ヘイトスピーチ、オンライン上の公的機関への脅威との戦い)」というもので、2024年4月30日から5月1日にかけて開催されました。

4月30日はG20およびそのエンゲージメントグループT20C20)関係の招待者だけが参加できる会議およびワークショップとなっており、筆者は招待者ではなかったため、内容は不明です。

翌5月1日は申し込めばだれでも参加できることになっており、筆者は終日参加しました。最大3セッション同時並行開催されており、全セッションを聞くことはできませんでした。

参加者層はNETmundial+10とはかなり異なり、スーツを着た人が多かったように思います。また、質問のためのスタンドマイクが設置されていないのがNETmundialとの大きな違いでしたが、セッションによっては参加者からの質問を受け付けたものもありました。こちらのイベントでは、NETmundialにはなかった手話通訳が提供されていました。

会議の録画

セッション「情報の健全性を促進するためのグローバルおよび地域イニシアティブ」

セッション「根本的な自由の促進のための情報の健全性の重要性」でプレゼンテーションを行うMaria Ressa氏
(2021年ノーベル平和賞受賞者、IGFリーダーシップパネル副議長)

セッション「オンライン上での子どもおよび青年の保護、およびメディア教育イニシアティブ」で質問していた小学生くらいと思われる参加者

最後に

JPNICでは、成果文書の和訳を進めており、完成次第皆様がご覧になれるよう公開する予定です。さらに、NETmundial+10でも言及され、成果文書に含まれたIGF、グローバルデジタルコンパクト、WSIS+20などのインターネットガバナンス関係の活動について注視し、適宜皆様にご報告したいと考えています。

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