News & Views コラム:インターネット運用の醍醐味
pr_team コラムメールマガジンで配信したインターネットに関するコラムを、このブログでもご紹介しています。2024年5月は、大学生時代のコミュニティ活動をきっかけに、インターネット業界に魅せられるようになった さくらインターネット株式会社の米田悠人さんに、米田さんが感じるインターネット運用の醍醐味についてお書きいただきました。まだお若いにも関わらず、本業の傍ら学生支援活動などにも精力的に取り組んでおられるお姿は、大変頼もしいです。
みなさんが日常的にインターネットを利用している中で、インターネットを提供している事業者の仕事に対してどのようなイメージをお持ちですか?私自身、この業界に入る前は事業者間の繋がりがほとんどないと思っていましたが、実際に関わってみると、そのイメージとはまったく異なることを実感しました。
■ 業界に入ったきっかけ
私が自宅のインターネット回線を契約したのが2013年頃で、それまではあまり触ったことがない状態でした。物心ついた時からインターネットに触れてきたわけではなく、周りの人たちに比べてもわりと遅めの方の人になります。そこから、オークションで中古のネットワーク機器を落札して初めて触れたのが、ネットワークに興味を持ったきっかけになります。
このような中学・高校生活を経て大学に進学し、ゼミの先輩の誘いでICTSC(トラブルシューティングコンテスト)やJANOG(日本ネットワーク・オペレーターズ・グループ)といったコンテストやイベントに参加しました。学生支援で参加したJANOG45では、縁があってHome NOC Operators’ Groupの運営委員に誘ってもらい、活動の幅を広げるきっかけとなりました。これらの経験から、ネットワーク系のイベントで業界の人々と交流することが、見たことのない新しい世界を発見する機会となり、この業界の魅力を深く感じるようになりました。
■ 業界に入ってから
Home NOC Operators’ Groupの運営活動などを通して、IX(Internet Exchange)のユーザ会などにも積極的に参加し、業界の方とのコミュニケーションを図り、情報交換を行う機会も増やしていきました。また、大学在学中には、ネットワークが好きな大学の同期と共に関西を拠点に活動するネットワーク団体doornocを立ち上げました。新卒で入社後も、学生時代の頃と同様に地域NOGやJANOGなどに参加し、現在ではJANOGのNOCチームやNaniwaNOGの運営委員のように活動の幅を広げています。
この業界での経験を通じて、他の事業者やコミュニティとの繋がりがいかに重要かを理解しました。また、自社や他社に関わらず、サービスで勝負をしながらもお互いにコミュニケーションを取り、仕事仲間以上に友人のような深い関係を築けることができるというのも、この業界の大きな魅力のように感じます。
■ これから
インターネット業界に関わってから4年以上が経過し、現在はさくらインターネットで本業を持ちつつ、一般社団法人Home NOC Operators’ Groupやdoornocでのコミュニティ活動も引き続き行っています。本業ではネットワークの運用を自動化する部門で働いており、ネットワーク運用そのものからは少し距離が離れたところにいますが、地域NOGやJANOGのNOCチームなどに顔を出しながら活動を続けていきたいと思います。
Home NOC Operators’ Groupでは、日本だけではなく海外のインターネットコミュニティや事業者との関わりを深め、活動の幅を広げつつも若者の育成にも引き続き取り組んでいきます。また、doornocでは関西の学生を中心にネットワークを提供し、学びの場を作ることができるように、今後も運営メンバー一同で努力していくつもりです。
ありがたいことに、生まれてからずっと関西で仕事もできているので、今後は関西における学生支援活動やネットワーク業界に貢献していきたいと思います。引き続きよろしくお願いします!
■筆者略歴
米田 悠人(よねだ ゆうと)
1999年生まれ。2022年にさくらインターネット株式会社に入社し、主にネットワーク運用や運用効率化のアプリケーション開発業務に携わっている。コミュニティ活動では一般社団法人Home NOC Operators’ Groupの理事、doornocの運営委員長を担当。