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News & Views コラム:変わり続けるDNSとドメイン名

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過去にメールマガジンで配信したインターネットに関するコラムを、このブログでもご紹介しています。今回は2025年9月のメールマガジンでお届けしたコラムを掲載します。日本DNSオペレーターズグループ(DNSOPS.JP)の幹事であり、Internet Week 2025 プログラム委員としても活動いただいた、株式会社インターネットイニシアティブ 其田 学さんに書いていただきました。成熟したと思われている技術分野も進化を続けています。その現在地を捉えるべく、2025年11月に開催したInternet Week 2025の「DNS DAY」ではDNSやドメイン名について半日にわたって深く議論しました。当日の資料も既に公開されていますので、ぜひあわせてご覧ください。

■ Internet Week 2025 プレゼンテーション

   https://www.nic.ad.jp/ja/materials/iw/2025/proceedings/d1/


今年もInternet Weekの季節がやってきました。そう、DNS Dayが近づいています。

毎年、DNSという一つのプロトコルだけで半日のセッションが組まれていることに驚かされます。それだけ、DNSとドメイン名の世界では常に新しい動きがあるということなのでしょう(プログラム委員になると毎回ネタ出しは大変ですが)。

DNSが誕生してから42年。成熟したプロトコルと思われがちですが、実際には拡張に拡張を重ねてきた歴史があります。EDNS、DNSSEC、トランスポートの暗号化、レコードタイプの追加など、多くのアップデートが行われてきました。そして現在は、DNSの根幹である「委任」に関するプロトコルの拡張、DELEGレコードについても議論が進行中です。これは、ゾーンの委任情報をより柔軟かつ安全に扱うための新しい試みです。

ドメイン名の分野でも、新gTLDの追加募集やWHOISのRDAP化など、制度面・技術面の両方でアップデートが続いています。すでにWHOISを廃止したgTLDも現れるなど、この分野の対応は非常に速く感じます。

また、ドメイン名利用者の目線では、ドメイン名のライフサイクルマネージメント(LCM)という視点がますます重要になってきています。例えば、期限切れで失効したドメイン名が第三者に取得され(いわゆるドロップキャッチ)、その後、悪意のあるサイトに転用される事例は後を絶ちません。今年は特に、オンラインカジノの誘導として使われているということに対して例年以上に問題視されており、ドメイン名の終活についても関心が深まっています。

今年のDNS Dayでは、昨年に引き続き、ドメイン名のライフサイクルマネージメントについても深く掘り下げます。エンジニアだけでなく、ドメイン名を利用する一般の方々にもご参加いただけると幸いです。

DNSは、インターネットの基盤技術でありながら、今もなお変化を続けています。今年のDNS Dayでも、その変化の最前線に触れることができるでしょう。

ネットとどのように向き合うべきかは、我々が模索すべき課題なのでしょう。

(編集者注: Internet Week 2025は終了しました。文中の「今年」は2025年、「昨年」は2024年です。)


■筆者略歴

其田 学 (そのだ まなぶ)

2014年、株式会社インターネットイニシアティブ入社。DNSとドメイン名サービスの企画、構築、運用業務に従事。2014年よりDNSOPS.JP幹事。Internet Week 2025プログラム委員。

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