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「IP Meeting 2018~知ればもっと楽しくなる~」IW2018セッション紹介第5回

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今年のInternet Weekのプログラム紹介も最終回となりました。担当は本イベントの実行委員を務めている法林浩之(日本UNIXユーザ会)です。

今回ご紹介するのは、11月30日(金)に行われる全日プログラム「IP Meeting 2018~知ればもっと楽しくなる~」です。このプログラムを担当しているJPNICから、若手メンバーの塩沢啓さんに話をうかがいました。


法林: 今年もIP Meetingの季節がやってきました。毎年、これを見ないと年を越せないという人も結構いるんじゃないかと思うんですが、今年はどんなプログラムになりましたか?

塩沢: IP Meetingは、この1年のインターネットを振り返り、1日で最新動向をまとめて聞くことができるのでとてもお得で、さらに来年にも役立つ話をします!今年のテーマは「知ればもっと楽しくなる!」なので、知ったらもっと楽しくなったと思えるようなセッションを企画しました。

法林: 午前の部は恒例の、今年の振り返りセッションですよね?

塩沢: そうですね。技術動向に関しては、インターネット運用動向はおなじみの吉田友哉さんですが、セキュリティ動向はプログラム委員会のセキュリティ担当にお願いしようということで、中津留勇さんと武井滋紀さんが登壇します。2人の軽快なトークで2018年に起きたインシデントなどを解説していただきます!

法林: この2人に解説してもらえば、インシデントも知ればもっと楽しくなりそうですね。

塩沢: また、社会的な側面からもインターネットをとりまく動向を振り返ります。今年はインターネット関連のニュースが世間を騒がせたことが多かった1年だと思うのですが、その中から「広告ネットワークの仕組み」「GDPR(EU一般データ保護規則)とクッキー法案」「北海道胆振東部地震とブラックアウト」の三つを取り上げます。

法林: 北海道胆振東部地震の件は、全道が停電しちゃって、さくらインターネットの石狩データセンターが止まるか止まらないかのスレスレの線でがんばった話ですよね。現場で対応したデータセンター長の玉城さんによる話が聞けるのは貴重だと思います。

塩沢: そして午後は、知ったらもっと楽しくなったと思っていただけるような、来年につながるパネルディスカッションをご用意しました。

法林: 最初のセッションは「ここが変だよ、日本のインターネット~こんな良いところもあるよ~」。これ楽しみなんですよ。

塩沢:これはパネリストの1人であるヤン・ヒルベラートさんと、広島で開催したInternet Week ショーケースの懇親会で「日本で働いていると独特の文化があるよね」という話になって、それをIP Meetingでやったら面白そうじゃない?ということで実現した企画なんです。日本ならではの文化や品質についてツッコミを入れるだけではなくて、これからグローバルな世界で日本はどうしていけばいいのか、日本の良さや強みについても議論していきます!

法林: モデレーターの中川あきらさんも「ぜひやりたい!」と言って積極的に推し進めていましたね。その後にIWの注目セッションの報告をはさんで、締めのセッションは「知ってもっと楽しくなりたい!新技術で変わっていくこれからのインターネット」ですか。

塩沢: はい。インターネットに関連する技術は日進月歩で、今も数々の新しい技術が出てきています。このセッションではさまざまな分野から専門家をお招きし、新技術によってもたらされるインターネットの将来について議論を深めていきたいと思います。具体的には、ネットワーク事業、通信政策・通信経済学、ブロックチェーン・トラスト、Web・AI・オープンサイエンス、IoT・Wi-Fi、基盤技術など、多岐にわたる視点から切り込んでいきます。

法林: これ、ジャンルも幅広いしパネリストも登壇経験豊富な重鎮ぞろいで、プログラム委員会でも「これ誰が仕切るの?」とか言ってたやつですね。モデレーターは誰がやるんですか?

塩沢: そこをですね、今回はプログラム委員会の副委員長である松本智さんや吉浜丈広さんといった、次世代を担う若手エンジニアたちにお願いしました。

法林: なかなか思い切ったことをしましたね。でもとても楽しみです。それでは最後に、読者の皆さんにメッセージをお願いします。

塩沢: 今年も何かと話題が尽きない1年でしたが、この1年間を振り返り、最新技術や動向を知って、これからのインターネットがより楽しくなるように、皆さんと一緒に考えていけたらいいなと思います。Internet Weekの締めくくりとなる1日にぜひご期待ください!

法林: ありがとうございました。IP Meetingの後には懇親会もありますので、そちらもぜひご参加ください!


D4 IP Meeting 2018~知ればもっと楽しくなる~

https://www.nic.ad.jp/iw2018/program/d4/

日時 2018年11月30日(金) 09:30~17:30
場所 2F ホール
参加料金 <事前11,000円/当日16,000円>
概要

IP Meetingは、Internet Weekを総括する、メインプログラムです。Internet Weekに参加いただいた誰にとっても今後の示唆となるよう、その年のネットワークの状況を総括し、最新動向を伝え、 今後に向けた議論を行う会合として機能してきました。

午前中のセッションでは「2018年のインターネット動向を振り返る」と題し、技術的・社会的側面の両面から今年のインターネット動向を振り返ります。午後には、今年のIWのテーマ「知ればもっと楽しくなる!」というコンセプトのもと、今後の示唆になるパネルディスカッションなどを用意しています。

このようにIP Meetingは、「現在」について把握し、「今後」について考え共通理解を作ることで、あらためてインターネットをとらえなおす機会とします。

※IP Meetingは、Internet Weekの母体とも言うべき会議で、 JEPG/IP (Japanese Engineering & Planning Group/IP)によって1990年に第1回が開催されて以来毎年開催され、 今回は28年目を迎えます。

内容

■ 午前の部 2018年のインターネット動向を振り返る

9:30~11:00 2018年インターネット運用動向 + セキュリティ動向
[2018年運用動向]
吉田 友哉(NTTコミュニケーションズ株式会社)
[セキュリティ動向]
武井 滋紀(日本セキュリティオペレーション事業者協議会(ISOG-J)/NTTテクノクロス株式会社)
中津留 勇(SecureWorks Japan株式会社)

11:10~12:30 2018年インターネットをとりまく社会の動向
– 広告ネットワーク仕組みと技術
– 来たるePrivacy法(別名:クッキー法案)への対策
寺田 眞治(慶應義塾大学 SFC研究所 上席所員)
原田 俊(D.A.コンソーシアムホールディングス株式会社 テクノロジー&データ戦略センター 広告技術研究室)
– ブラックアウト~その時さくらは
玉城 智樹(さくらインターネット株式会社)

■ 午後の部 知ればもっと楽しくなる! ~2019年に向けて~

13:30~14:45 ここが変だよ、日本のインターネット~こんな良いところもあるよ~
モデレーター 中川 あきら(日本インターネットエクスチェンジ株式会社(JPIX))
パネリスト
Jan Hilberath (Open-Xchange(OX))
白畑 真(さくらインターネット株式会社 社長室)
兵頭 弘一(アリスタネットワークスジャパン合同会社 技術本部)
吉村 知夏(NTT Innovation Institute, Inc.) ※遠隔登壇

15:00~16:00 知ったらもっと楽しくなった!IW2018での注目セッション
S3 知るともっと得する!ルーティングセキュリティ2018 山口 勝司
S5 オーバー100G時代を見据えた光イーサーネット入門 松本 智
S4 IPv6チュートリアル~IPv6化ことはじめ~ 中川 あきら
H2 Kubernetes ハンズオン~Docker コンテナを運用のゲンバへ~ 竹田 龍馬
D3 DNS DAY 藤原 和典

16:10~17:30 知ってもっと楽しくなりたい!新技術で変わっていくこれからのインターネット
モデレーター
松本 智(IW2018プログラム副委員長・情報処理推進機構 産業サイバーセキュリティーセンター)
吉浜 丈広(IW2018プログラム副委員長・グリー株式会社/wakamonog)
他調整中
パネリスト
ネットワーク事業 石田 慶樹(日本ネットワークイネイブラー株式会社)
通信政策、通信経済学 実積 寿也(中央大学 総合政策学部 教授)
ブロックチェーン、トラスト 鈴木 茂哉(慶應義塾大学)
Web、AI、オープンサイエンス 武田 英明(国立情報学研究所)
IoT、Wi-Fi 真野 浩(EverySense, Inc.)
基盤技術 松崎 吉伸(株式会社インターネットイニシアティブ)

対象者 Internet Weekに参加したすべての方

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