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ドメイン名や電子メールアドレスを扱う技術者の皆様へ ~ユニバーサル・ アクセプタンス クイックガイド日本語訳公開~

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2013年10月から開始されたICANNによる新gTLD (Generic Top Level Domain:分野別トップレベルドメイン)プログラムにて、 gTLDの数が1,000を超えるかたちで飛躍的に増加しました。

一方、これにより、ICANNで正式に登録されたTLDであっても、 例えばドメイン名や電子メールアドレスの入力チェックシステムで、 従来のTLDのみを許可する設定となっていると、 システム上扱えない現象が起きます。 この問題は、IDN (Internationalized Domain Name:国際化ドメイン名)に限らず、 英数字のみを利用した新gTLDに対しても確認されています。

そこで、新gTLDプログラムにより増える多様なドメイン名が、 あまねく利用できる状況を作り出すために、 「TLD ユニバーサル・アクセプタンス」というコンセプトが登場し、 利用者やソフトウェアベンダー、 サービス事業者に働きかけを行う取り組みがICANNで行われています。

その取り組みの一環として、 システム上どういった点に配慮すればユニバーサル・アクセプタンスを実現できるのかをまとめた、 クイックガイドを小冊子形式にて各国語版を公開しています。

Documents – Universal Acceptance Steering Group (UASG)
https://uasg.tech/documents/

このたび、日本語訳版も公開されました。

ユニバーサル・ アクセプタンス クイックガイド (PDF)
https://uasg.tech/wp-content/uploads/2016/05/UASG005-20170127-jp-quickguide-digital.pdf

ユニバーサル・アクセプタンス クイックガイドにおいては、 ドメイン名や電子メールアドレスをシステム上受け入れて、 それが正しいか検証し、 システム内で適切に保存・処理した上でユーザーインタフェース上に表示する一連の流れにて、 それぞれ確認するべき項目を挙げています。

小冊子は、 受入・検証・保存・処理・表示それぞれ1ページずつの文量で記述されており、 ユニバーサル・アクセプタンスの内容についてクイックに確認することができます。

ドメイン名や電子メールアドレスに関係するシステムに従事する皆様におかれましては、 この機会にご一読されてみてはいかがでしょうか。

今回の日本語版ガイドは、JPNICにおいて翻訳作業を行いましたが、 査読などに関して、ICANNアジア太平洋拠点とJPRSにご協力いただきました。 この3者は、2015年6月にこのようなICANNからの文書の和訳に関して、 相互協力を行うよう、覚書を交わしています。 今後ともこの枠組みによって、 日本の皆さんに役に立つ情報提供を進めて参ります。


■参考

ユニバーサル・アクセプタンスについての参考URL:

ICANNによるWebページ
https://www.icann.org/resources/pages/universal-acceptance-2012-02-25-en
ユニバーサル・アクセプタンス運営グループによるWebページ
https://uasg.tech/

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