OpenStackとクラウドでインフラ運用が変わる!? ~第2回 IW2015注目プログラム紹介~
event_team Internet Week JPNICのイベントInternet Weekで行われるセッションを紹介します。担当は本イベントの実行委員を務めている法林浩之(日本UNIXユーザ会)です。
今回ご紹介するのは、11月17日(火)に行われるカンファレンス「OpenStackとクラウドで変わるインフラ運用の在り方」です。このプログラムを担当した細木正司さん(仮想化インフラストラクチャ・オペレーターズグループ(VIOPS))に話をうかがいました。
法林:細木さんは、一昨年はDevOps、昨年のIWでもDockerのセッションを企画されたりと、仮想化やクラウド、そして最新のソフトウェア事情に詳しい印象があります。そんな細木さんが今年はOpenStackのセッションを企画されたわけですが、ここに注目した理由は何ですか?
細木:OpenStackはオープンソースのクラウド基盤で、今年でプロジェクトが発足してから5年になります。Internet Week (IW)では、2011年の仮想化DAYで取り上げていますが、当時はまだプロジェクトが始まったばかりで、OpenStackの特徴や機能の紹介にとどまっていました。しかしこの5年間で徐々に機能が充実し、品質も向上したため、国内外で広く導入の機運が高まってきました。さらに今年は10月にOpenStack Summitが東京で開かれるということもあり、今ならIWでもう一度OpenStackを取り上げてもよいだろうと思い、企画しました。
法林:なるほど。企画にあたって留意したのはどんなところですか?
細木:単に最新技術を取り上げるのではなく、OpenStackの導入の考え方やアンチパターンをテーマにしたところですね。OpenSackはこれまでの仮想化の延長ではありません。導入にあたっては、自動化を前提に、開発から運用まで考え方を変える必要があります。
そこで、うまくいかなかった事例を取り上げながら、導入に必要な考え方を知ってもらおうと思いました。講師は、OpenStackの最前線で多くの導入に関わった方々に依頼しました。豊富な経験から、導入を成功に導く解決策を提示いただけると思います。
法林:失敗例を紹介してもらえるのは割と貴重ですよね。さて、今回のIWは「手を取り合って、垣根を越えて。」がテーマになっていますが、このあたりは意識されましたか?
細木:OpenStackの導入にあたっては、各組織で役割分担されていた開発チームとインフラチームが手を取り合う必要があります。自動化を念頭に、同じ考え方を持って事前に計画しないと導入の効果が得られません。組織の中で、手を取り合う、目的に向かって考え方を同じにすることが必要である点は、今回のテーマに合致しているのではないかと思います。
法林:開発と運用ってどうしても役割が分かれがちで、仲も悪いケースが多いのですが、それではダメってことですね。わかりました。では最後に、 このプログラムはどんな人に参加してもらいたいですか?
細木:業種としてはSIerやホスティング事業者の方が中心になると思うのですが、そうでなくても、これまでOpenStackに興味があっても踏み出せなかった方や、導入しようとしたんだけどうまくいかなかった方も、このセッションを聴いていただければ導入のきっかけをつかめるでしょう。
法林:ありがとうございました。このセッションをきっかけに、さらに多くの人がOpenStackやクラウドの世界に入って来てくれるとうれしいですね。
昨年行われたInternet Week 2014におけるDockerのセッションの様子
S5 OpenStackとクラウドで変わるインフラ運用の在り方
日時 | 2015年11月17日(火)13:15~15:45 |
参加料金 | 事前料金 5,500円、当日料金 8,000円 |
URL | https://internetweek.jp/program/s5/ |
概要 | オープンソースでクラウド基盤を構築できる「OpenStack」が注目を集めています。 国内外で普及が進み、 広く導入の機運が高まっています。 導入にあたっては、OpenStackの特徴を正しく理解し、 目的に即した最適な実装方法を検討する必要があります。 本セッションでは、最新動向から、 OpenStackを活用し成功に導く考え方や実践的な導入方法を解説します。 |
内容 | 13:15~14:00 OpenStackの概要と最新動向 講演者 齊藤 秀喜(株式会社インターネットイニシアティブ)14:05~14:50 OpenStackの活用に必要な思考とアンチパターン 講演者 中島 倫明(伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 ) 15:00~15:45 OpenStack実践講座 |
対象者 | SE SIer ホスティング事業者 仮想化技術・クラウド基盤に興味のある方 |