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アジア太平洋地域メディア向けイベントに登壇 – IANA機能の監督権限移管について

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JPNIC インターネット推進部/IP事業部の奥谷です。

1週間前の2016年1月29日(金)、アジア太平洋地域メディアを対象としたIANA機能の監督権限移管に関するイベントがあり、そこに登壇しましたので、その様子を簡単にご紹介します。

IANA機能の監督権限移管については、欧米ではWall Street JournalやFinancial Times等の一般紙でも取り上げられ、業界関係者以外の方に対する動向の共有が行われています。

一方、日本も含めたアジア太平洋地域においては、一般メディアによる情報発信はほとんど見受けられない状況です。そこで本イベントは、IANA機能の三つの資源に関する提案が昨年10月にとりまとめされたことを受け、地域内における情報発信を充実させるべく、ICANNのアジア太平洋地域拠点が主催したものです。

イベントではICANNアジア拠点のVice Presidentに最近着任したJia-Rong Low氏がモデレータを務め、本件に関するICANNとしての対応に責任を持つTheresa Swinehart氏(Senior Advisor to President on Strategy) がこれまでの動向を紹介しました。Swinehart氏は2015年3月に来日し、その時点でのIANA機能監督権限移管およびICANN説明責任強化を取り巻く動向を、日本インターネットガバナンス会議(IGCJ)でも紹介しています。

コミュニティからの視点として、中国における国別インターネットレジストリ(NIR)・CNNICのCEOでもあり、本提案策定プロセスにおいては全体の調整を担ったICGのメンバーを務めるXiaodong Lee氏、そして番号資源コミュニティを代表するCRISPチームにおいてChairを務めたJPNIC奥谷が、移管の意義、アジア太平洋地域にとっての関わりなどについて語りました。

ICANNのアジア太平洋地域拠点のあるシンガポールオフィス、およびビデオ・資料・チャットルームが提供されたリモート参加が可能であり、Lee氏と私は北京と東京それぞれからビデオでリモート参加というかたちを取りました。当日、イベントには地域内外のメディアが約10社、国内からも1社からの参加が確認されています。

参加したメディアからは

「米国政府による監督がなくなると、中国やロシア等の影響力が増すことにならないのか」
「IANA監督権限の移管とICANN説明責任強化後、ICANNは国連のような運用になるのか」、
「マルチステークホルダによりさまざまな立場の関係者により意思決定が行われる仕組みは、異なる立場の利害が対立することにならないのか」

等、業界内でのイベント時とは異なる視点での質問が寄せられたことが印象的です。

早速、地域内外のメディアでは記事として掲載されています。イベント自体が英語での発表と質疑であったため、現時点では英語での媒体で紹介されていますが、興味がある方はご覧になってみてください。

掲載メディア一覧(2016年2月5日時点):

・ZDNet:米国
ICANN calls on APAC to help end US stewardship

・Business Standard:インド
ICANN urges APAC users to participate in Internet governance

・South China Morning Post: 香港
US to sacrifice control of internet domain-governing body in place of multilateral body

・Digital News Asia:マレーシア・シンガポール・インドネシア
Internet governance: Asia is finally stepping up

・The Nation:タイ
ICANN urges Asia Pacific to help shape the future of Internet

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