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News & Views コラム:ICANN64 in KOBE開催を終えて

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2019年3月9日から6日間、兵庫県神戸市で開催されたICANN64 in KOBEに、ネットワークスポンサーとして参画させてもらった出来事を書かせてもらいます。

私は日本で開催される(会社の都合上、西日本になりますが)、インターネット関連の国際会議や大規模イベントのインフラ構築、支援に携わることもあり、今回も同様に大規模な国際イベントのインフラ準備、構築、運用に関わらせていただきました。

ICANNミーティングが日本で開催されるのは19年ぶり2回目となり、今回は神戸ポートピアホテル、神戸国際会議場の2箇所にて開催されました。ICANNネットワークチームが会場内ネットワーク接続(Wi-Fi環境など)を構築、運用し、会場内ネットワークのインターネット接続にあたるサービス(接続)を、ネットワークスポンサーチームであるKDDI、NTTコミュニケーションズ、NTT西日本の3社で構築、運用する構成でした。

ICANNネットワークチームは、各会場の既設設備を会期中に借りる形でメインホールや各会議室のネットワークを構築し、どうしてもネットワーク設備が不十分な箇所は、ネットワークスポンサーチームで光ファイバを引き回すことで構築しました。

ネットワークスポンサーチームで準備するインターネット接続については、ICANN側のネットワーク要求(接続I/Fや必要帯域など)に合わせて構築方法や手段の打ち合わせを実施。不測の事態も想定し、ICANNネットワークチームが準備を始める前の2月上旬から準備を始め、ローカルでの導通確認、拠点間での接続試験等を実施しました。

万全の準備で迎えることで、会期中はバタバタすることもなく、ICANNネットワークチームからの追加要望やトラブル報告もなく、無事に会期を終えることができました。

また、後日ICANNの方々から、ネットワークスポンサーチームの接続(サービス)についてお褒めの言葉をいただいていると聞き、頑張った甲斐がありました。

会期中は会議スタッフの方達と仲良くさせてもらったり、たくさんの方との情報収集や共有、新たなコミュニティーができたこと、Galaイベントでは会議に参加されている諸外国の方々がたくさん集まっていることに驚かされつつ、会期中は刺激的な毎日でした。

イベント環境構築(特にレイヤの低い箇所)あるあるを……

今回も同様に、イベント環境構築はICANN64 in KOBE会議が始まると何もすることがない……何もすることがない=ネットワークトラブル(障害)がない

と、言うことで、とても幸せな時間を過ごせました。

それもあってか、会期中にソワソワ、ウロウロしていると会議をサポートしている皆さんから、何かネットワークに問題あるのかなと不安がられたりもしました。

最後に、あれだけ盛り上がった会議の後に誰もいない会場で、インフラ構築環境を撤収する……若干の寂しさと、会議が無事に終わった(成功した)時の満足感など、いろいろな思いがこみ上げてくるのが撤収作業だったりします。

せっかくなので、何かトラブル対応事例などのご紹介をしたいところなのですが、今回は本当に何のトラブルもなく、無事に会期を終えることができました。

これも大変お世話になった、ネットワークスポンサーチームや、ネットワーク回線構築に関わってくれた人達がいて、日本のインターネットのクオリティの高さがあるんだなと実感した、ICANN64 in KOBE会議でした。


 

■筆者略歴

徳永 正己(とくなが まさみ)

1983年4月、日本電信電話公社入社
1996年2月、日本電信電話株式会社 関西法人営業本部を経て
2013年7月、西日本電信電話株式会社ビジネス営業本部クラウドソリューショ
ン部勤務
サイバー関西プロジェクト、WIDEプロジェクトメンバー
1995年 地球温暖化会議(COP3) Conference on Demand インフラ構築
APRICOT2005、ACM SIGCOMM2007、IETF 2009などのインフラ構築運用に携わり、現在もインフラネットワークの先端的な利用、普及に取り組んでいる。

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