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APNIC48フォトレポート

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2019年9月5日~12日まで、APNIC48カンファレンスがタイ・チェンマイで開催されました。APNIC48には世界54の国と地域から422名の人々が集まり、アドレスポリシーからRPKI等のテクニカルな分野まで幅広い話題について議論が行われました。本稿では写真を通して会議の全体の様子をご紹介したいと思います。

今回の渡航はちょうど台風上陸と重なり、電車は計画運休、フライトが6時間遅れるなど大変でした…

 

チェンマイはタイ北部の都市で、ラーンナー王朝時代の首都です。歴史的なお寺やアジアンな雰囲気漂うナイトバザールなど、独特の雰囲気を楽しむことができる街でした。気温は30度前後といったところですが、日本ほど湿度がないためか快適に過ごすことができました。

本会場入口:タイらしい象の置物がお出迎え

 

Conference day初日のOpening Ceremonyでは、タイの伝統楽器の演奏が披露されました。

 

今回の基調講演では、Narelle Wakely氏からコモンウェルスゲーム2018(イギリス連邦圏の国々が参加するスポーツ大会。2018年はオーストラリア・ゴールドコーストで開催。)でのネットワークの話を、Job Snijders氏からは「より強固なインターネットへの道のり」のタイトルでRPKIテクノロジーのビジネス上での重要性・有用性について語られました。詳細はYouTube Liveで視聴できますので、関心がある方はぜひ一度ご覧ください。

中央の女性がNarelle Wakely氏。左側がJob Snijders氏。

今回のAPNIC48では、JPNICからはNIR SIGにて日頃の活動報告を行いました。JPNICの川端より、IPv6に関する活動や各種コミュニティとの連携状況、国内でのポリシー議論についてご紹介しました。NIR同士でお互いの活動を知る良い機会であり、NIRでない参加者の人にとってもNIRの可能性を発見できるようなプログラムになっていたと思います。

“Lessons Learned from RPKI Deployments”では、JPNICの木村より「JPNICはどのようにRPKIを実装しているか?」というテーマでお話をさせていただきました。今回のAPNIC48はRPKIに関するプログラムが多く用意され、普及率の向上を狙う姿勢が見られました。JPNICの知見を共有し、より良いシステムの構築ができるようコミュニティに協力を続けていきたいと思います。

 

APNICのアドレスポリシーを議論するPolicy SIGでは、今回も熱く意見が交わされていました。提案内容および議論に関しては、JPNIC blogおよびJPNIC News&Viewsをご覧ください。

議論がヒートアップすると待機列ができます

 

今回のPolicy SIGにおいて、多くの提案で「JAPAN」という言葉をPolicy SIG チェア(議長)の口から聞くことができたことが印象に残っています。日本ではJPOPF-ST(Japan Open Forum-Steering Team)がAPNICカンファレンスの前に提案を日本語訳して紹介し、意見集約ミーティングを開催して日本からの声をまとめて、APNIC Policy SIGに届けています。現地で参加するのは難しい、または英語で発信することが難しいと感じている人たちの声がちゃんとポリシー議論の場に届き、その意見がプロセスの中で表明されていることを嬉しく思いました。改めてこうした活動の重要性を感じる場面に出会うことができました。

 

この他にもパラレルで様々な技術セッションが開催されるなど、非常に密度の高い3日間でした。

パラレル会場の様子

 

そして最後に、AMM(APNIC Members Meeting)でAPNICの活動に関する報告、カンファレンスの振り返りなどが行われました。

Routing Security/RPKIに関するSIGの発足がRPKI BoFで提案されました

APNIC ECとスポンサー

 

全体会議終了後には、Closing Socialとして川の近くのレストランでディナータイム。多種多様な国・職種の人たちと交流し、素晴らしい時間を過ごすことができました。

APNICはカンファレンスの写真をFlickrで公開しています。より多くの写真を見てみたいという方はこちらもご覧ください。

 

次回APNIC49/APRICOT2020はオーストラリア・メルボルンで、APNIC50カンファレンスはバングラデシュ・ダッカで開催が予定されています。慣れない空気に躊躇する方も多いと思いますが、きっとそこには新たな発見が待っていると思います。APNICカンファレンスでお会いできる日を楽しみにしております。

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