News & Views コラム:Peeringとわたし
pr_team コラムメールマガジンで配信したインターネットに関するコラムを、このブログでもご紹介しています。8月は、BBIX株式会社の生野勇貴さんに、Peeringへの思いや、Peeringにおいてご自身が担っている役割などについてお書きいただきました。
私がPeeringと初めて出会ったのが2012年。それから8年が経過しました。中堅なのかベテランなのかわかりませんが、少なくとも若手ではないポジションになってきました。元々、私はISPでエンタープライズ向けのプレセールスエンジニアとして従事しておりましたが、異動でバックボーンネットワーク構築部隊へ。そこで、Peeringと運命の出会いをしました。当初私は、「Peering?何それ?おいしいの?」状態でしたが、勉強していくにつれてPeeringの魅力にはまっていきました。
Peeringと言えば、BGPというプロトコルを用いてネットワークとネットワークを接続しトラフィック交換することを指しますが、実際にはエンドユーザーのことを考え、どこでどのようにしてPeeringを行えば効率的にトラフィック交換ができるのか、またどのようにすれば低遅延なネットワークを構築できるのかなどを考えることが非常に楽しいです。そして、何よりも一番の魅力は、人の繋がりを作っていくところにあると私は思います。
Peeringにおいて(だけではないかと思いますが)人の繋がりは非常に重要です。例えば、インターネット上でトラブルが発生した際に自社だけでは解決できない問題も、他社の皆様の知識をお借りし迅速に解決することが可能であったり、イベントトラフィックなどの情報交換もできたりするので、人の繋がりはバックボーン設計/構築において非常に有益な情報を得ることができます。
人の繋がりを作るためには、対面で会うのが一番効果的です。IX (Internet eXchange)事業者が開催するユーザー会が、Peering担当者としては一番の出会いの場となっています。私もIX事業者が開催しているユーザー会に積極的に参加させていただき、さまざまな繋がりを作りました。しかし、現在コロナ禍でオフラインでのユーザー会開催が非常に厳しく、対面で人と人の繋がりを作ることが残念ながら難しい状況となっております。
現在、私はIX事業者に所属をしており、ネットワークのPeeringと人をPeeringする場所/機会を提供する立場にあります。With コロナの状況で新しい形の出会いを提供できるように模索していきたいと思っています。
先を見通しづらい状況ではございますが、皆様引き続きご自愛ください。
■筆者略歴
生野 勇貴(いくの ゆうき)
BBIX株式会社所属。2009年4月、株式会社ケイ・オプティコム(現株式会社オプテージ)入社。2020年5月、株式会社オプテージ退職。2020年6月、BBIX株式会社入社。ネットワークコミュニティ活動として、大阪Peering Festival(通称:大阪ピアフェス)の実行委員を務める。