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IPv6 Summit in TOKYO 2020で発表しました

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2020年12月2日(水)に、毎年恒例のIPv6 Summit in TOKYO 2020が開催され、JPNICからも情報提供セッションで発表を行いました。

初のオンライン開催

IPv6 Summit in TOKYOはここ数年Internet Week開催週の月曜日に同じ会場(近年であれば浅草橋ヒューリックホール)で行っていました。しかしInternet Week 2020と同様に新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、今年は完全オンライン開催となり、プログラムも従来より少しコンパクトにしたものになりました。

http://www.jp.ipv6forum.com/timetable/

オンライン開催ではあるものの、主催であるインターネット協会IPv6ディプロイメント委員会と、IPv6普及・高度化推進協議会の連携により配信会場を設けて、司会進行と一部の講演者の登壇を会場から行うこととし、結果としてリモートと配信会場で登壇者がちょうど半々に分かれることになりました。

配信会場の様子

講演セッション

冒頭の東京大学江崎浩先生のリモートからのご挨拶に続き、前半の講演セッションでは、NTTコミュニケーションズ株式会社エバンジェリストの宮川晋氏と、ヤマハ株式会社の原貴洋氏からお話をいただきました。

宮川氏からは、これまでのIPv6プロトコル仕様の成り立ちの経緯と普及フェーズで発生したさまざまな課題や議論と、今後に向けた解決すべき課題についてお話しいただき、原氏からは、現在のコロナ禍で注目された遠隔合奏のためのアプリケーションであるSYNCROOMの紹介とともに、これを利用するために遅延の少ないIPv6ネットワークとしてIPoE方式の普及が有用であったことなどをご説明いただきました。

情報提供セッション

冒頭に記載した通り、JPNICから「IPv6を取り巻く状況について」というタイトルで、IPアドレスに関する動向を中心に報告を行いました。

2011年のIPv4アドレス在庫枯渇から現在に至る世界の各RIRにおけるIPv6アドレス分配の推移と、同様にJPNICにおけるIPv6アドレス分配推移をグラフで示し、またGoogleが公開しているIPv6対応率調査に基づいて、昨今のステイホームや在宅勤務の普及によってオフィスからのアクセス=IPv4のアクセス比率が下がる現象などをご紹介いたしました。またIPv4アドレスに関しても、分配の状況や移転に関する動向等についてご報告しています。

    

情報提供セッションではもう一つ、IPv6普及・高度化推進協議会IPv4/IPv6共存WG IPv6家庭用ルータSWGの報告がありました。NECプラットフォームズ株式会社/IPv6普及・高度化推進協議会の川島正伸氏が、IPoE方式に対応するホームルータのプロビジョニング方式に関するガイドライン策定等の活動報告を行いました。

パネルディスカッション

最後に恒例のパネルディスカッションが行われ、リモートから慶應義塾大学の中村修先生がコーディネーターを務め、同じくリモートから総務省データ通信課田畑伸哉氏が、配信会場からは東京工業大学北口善明先生、そして中川あきら氏がパネリストとして、現在のトラフィック増加状況やその対応としてのIPv6などに関して議論が行われました。

配信会場のパネルディスカッションの様子

現在のコロナ禍において、さまざまな社会活動がインターネットへの依存度を増していく中で、それを高い品質で支えるための技術、手段としてIPv6を活用していく必要があることを、冒頭の江崎先生のご挨拶から、最後のパネルディスカッションの議論まで、一貫したメッセージとして届けることができたイベントだったのではないかと思います。

来年はまた別の形態で、そして新たなテーマで、このIPv6 Summit in TOKYOが開催されることを期待します。