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News & Views コラム:インターネットの魅力は変わらない!?

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メールマガジンで配信したインターネットに関するコラムを、このブログでもご紹介しています。2023年9月は、JPNICのセキュリティ技術関連の活動でご協力いただいている、株式会社インターネットイニシアティブの山本伸介さんにお書きいただいたコラムでした。山本さんが感じていらっしゃるインターネットの魅力は、インターネット基盤に関わる方は特に、共感できるのではないでしょうか。

 


つい最近、「昔はあんなに好きだったけど、今はそうでもなくなったなぁ」と感じる出来事がありました。一方で、インターネット業界に身を置いて20年以上も経ちますが、インターネットへの想いは大きく変わっていないことに気がつきました。偶然にも、この文章を書く機会をいただけたので、これを機に自分なりの「インターネットの魅力」を改めて考えてみたいと思います。

インターネットを象徴する言葉に「オープン・グローバル」といった表現があります。自分と異なる考え方や可能性を排除せず、インターネット全体をより良いものに維持・発展させていこうというアプローチには、業界に関わりだした当初から強い感銘を受けた記憶があります。

みなさまの共感が得られるかはわかりませんが、「インターネットって本当に不思議だなぁ」と感じることはないでしょうか?例えばインターネット接続サービスを提供する際、通信内容や相手との関係によって、費用をいただくケースもあれば、逆に払うケースもあります(極端な例ですが)。それ以外にも、インターネットはセキュリティの観点から言えば性悪説で考えるべき側面がありますが、その一方で「究極のバケツリレー」で通信が成立している世界でもあり、その点においては性善説が根幹にある、とも言えそうです。こういった相反性も、天邪鬼な自分には面白いツボなのかもしれません。

最後にもう1点。インターネットが爆発的に普及した今、人間同士のコミュニケーションの多くが、インターネット上で成り立つ世界となりました。利用者目線からは「インターネットが、人と人を繋いでいる」状態ですが、インターネットを作り上げている「ナカのヒト」の立場から言えば、それはまったくの逆。「人と人との繋がりで、インターネットが成り立っている」ことを日々、実感しています。

自分の原動力を見つめ直すことができたこの機会も「インターネットの縁」。一見、相反するような人(=アナログ)とインターネット(=デジタル)が相互に絡み合い、作用しあうことによる無限の可能性こそ、インターネットの本質であり、昔から変わらない最大の魅力なのかもしれません。

 


■筆者略歴

山本 伸介(やまもと しんすけ)

2001年9月、株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)入社。入社後は一貫して地方拠点(九州支社・中四国支店)に勤務し、主にISP/CATV顧客に対する提案・設計・構築・運用業務に従事。2021年より新事業創出を目指す部署を立ち上げ、「ビジネスと業界発展の両立」を信念に試行錯誤の日々。

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