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IPアドレスのルール作りに参加しよう ~JPOPM34のご案内~

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2018年6月19日(火)に、第34回JPNICオープンポリシーミーティング(JPOPM34)が、東京・神田のJPNIC会議室にて開催されます。

JPNICオープンポリシーミーティング(JPOPM)は、IPアドレス・AS番号の管理、分配に関するルール(以下、「アドレスポリシー」とします)について議論するミーティングで、1年に2回、JPOPF運営チーム(JPOPF-ST、旧ポリシーワーキンググループ)の主催により行われています。また、アドレスポリシーに関する議論の他、IPアドレス・AS番号に関する国内外の動向についての情報提供も行われています。

先日、オープンポリシーフォーラムのWebサイトおよびIP-USERSメーリングリストにて、JPOPM34のプログラムが公開されました。皆さまはもうご確認されましたか?本ブログでご紹介いたします。

JPOPM34プログラム
第1部(13:15-14:35)
JPOPM34オープニング
[I] JP PDP (JPNICにおけるPolicy Development Process)解説
[I] 知らないと損するIPアドレスの話
[I] インターネット番号資源ホットトピックス
[I] JPNICアップデート
第2部(14:45-18:00)
[I] JPOPM33で提案されたポリシーについて
[P] [034-01] Final /8 (103/8) ブロック枯渇対応
[P] [034-02] 割振・割当 IPv6アドレスの広告
[P] [034-03] IPv6の逆引き設定
10 [I] APNIC 45・RIPE 76他ミーティングレポート
11 [I] APNIC 45以降に提案されたポリシーについて
12 [I] IPv4アドレスの枯渇・移転制度開始前後で経路はどう変わった?
13 JPOPM34 クロージング
* 赤字は提案事項、青字は情報提供です。
* プログラムおよび発表資料は変更の可能性があります。最新のプログラムにつきましては、JPOPM34プログラムサイトにてご確認ください。

ポリシー提案に関する議論に参加してみませんか?

JPOPM34では3件のポリシー提案があり、これらに関する議論が予定されています。

[P][034-01] Final /8 (103/8) ブロック枯渇対応
提案者:藤崎 智宏さん(日本電信電話株式会社)

まず、1点目は、APNIC地域の最後の/8ブロックである、103/8が枯渇した際の対応を明確化するものです。103/8は近い将来に枯渇することが予測されていますが、103/8枯渇時の対応を明確化しておくことにより、混乱を防ぐことがこの提案の目的です。

103/8枯渇時の対応については、APNICカンファレンスでは2017年2月~3月に行われたAPNIC 43以降、前回2018年2月に開催されたAPNIC 45まで、3回にわたって継続的に議論されてきましたが、コンセンサスに至っておらず、現時点でprop-120:Final /8 pool exhaustion planが継続議論となっています。

ご参考:APRICOT 2018/APNIC 45カンファレンス報告 [前編] 全体およびアドレスポリシー動向報告

残り少ない在庫について、できるだけ納得感のある分配ルールを策定できるよう、日本国内でも議論をしていければと思います。

[P][034-02] 割振・割当 IPv6アドレスの広告
提案者:藤崎 智宏さん(日本電信電話株式会社)

2点目は、IPv6の経路広告を、割り振り、割り当てを受けたサイズで行うことを推奨するものです。現在は割り振り、割り当てを受けたサイズ以外での経路広告が行われており、これにより集約した経路表を作成するのに手間がかかるため、経路表の作成を容易にすることが、この提案の目的です。また、割り振り・割り当てを受けたサイズをアナウンスすることで、乗っ取り等をしにくくできることも、メリットとして挙げられています。

本ポリシー提案を検討する上では、IPアドレスの分配管理に関わるレジストリの立場の方のみでなく、ネットワーク運用に関わる方からのインプットが、非常に重要なものとなると思いますので、ぜひミーティングに参加してご意見をお聞かせいただけますようお願いします。

[P][034-03]IPv6の逆引き設定
提案者:藤崎 智宏さん(日本電信電話株式会社)

3点目は、IPv6アドレスの逆引き設定に関するポリシー文書の記述を変更する提案です。現状、コンシューマーユーザーについては逆引きの委譲がされていないケースがあることから、ポリシー文書の記述を現状に合わせる形で、コンシューマーサイトの場合には逆引きの委譲をしなくてよいようにし、代わってアドレス保有者であるIPアドレス管理指定事業者のDNSでの対応を必須とするよう、ポリシー文書の記載を変更する、というものです。

特に、IPアドレス管理指定事業者の皆さまに直接的な影響のある提案内容となりますので、ぜひIPアドレス管理指定事業者の皆さまからのご意見をお聞かせください。

情報提供セッションもお楽しみに!

前述の通り、JPOPMではアドレスポリシーに関する議論の他、IPアドレス・AS番号に関する国内外の動向についての情報提供も行われています。継続的に行っているアップデート系のセッションの他、今回は、「IPアドレスの枯渇・移転制度開始前後で経路はどう変わった?」というタイトルでエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社の吉田友哉さんからご発表いただけることとなりました。

[I]IPアドレスの枯渇・移転制度開始前後で経路はどう変わった?
発表者:吉田 友哉さん(エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社)

IPv4アドレス在庫は2011年2月3日にIANAで、2011年4月15日にAPNICで枯渇を迎え、その後、JPNICでは、2011年8月に日本国内におけるIPv4アドレス移転制度を導入、2013年6月3日からは国際移転を開始しました。これらの前後で経路にはどのような変化があったのでしょうか。このような切り口での発表を聞くことのできる貴重な機会かと思いますので、どうぞJPOPM34当日の発表を楽しみに、聞きにいらしてください。


JPOPM34は無料で、ご興味のある方はどなたでも参加いただくことができます。参加申込みサイトにアクセスし、必要事項をご入力の上、2018年6月15日(月)の17:00までにお申し込みください。

また今回も、リモートでのミーティング参加環境が提供される予定です。興味はお持ちだけど直接会場に来るのが難しい方は、リモート参加環境を利用してミーティングにご参加ください。リモート参加の方法は、ミーティング当日までに第34回JPNICオープンポリシーミーティング開催のご案内「リモート参加について」にてお知らせがあります。

皆さまのご参加をお待ちしております!

2017年11月29日に行われた、JPOPM33の会場の様子

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