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APRICOT 2020参加報告会を完全オンライン開催

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2020年度が始まりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

この投稿をお読みの方の多くが、普段とはちょっと違う春を迎えていることと思います。

東京にオフィスを構えるJPNICも例外ではなく、職員は2月下旬から時差通勤や在宅勤務をしながら業務を続けています。4月からは職員が原則在宅勤務となっていまして、今月中はお電話でのお問い合わせの受付を停止しています(2020年4月8日現在)。年度初めのお忙しい時期、みなさまにはご不便をおかけしています。

さて、そのような限られた環境の中でも、インターネットを最大限活用して安全を守りながら、やれることはやるぞ!!・・・ ということでJPNICも日々取り組んでいます。先日はWeb会議システムを利用しての完全リモートで、APRICOT 2020参加支援プログラムの選出者による参加報告会を行いました。延期も選択肢の一つではありましたが、いつまで延ばせばいいのか不透明です。そして参加報告という性質上、日が経つほどに情報の鮮度やそのときのフレッシュな想いや感動が薄れてしまう可能性があります。そのため、今回は予定通りの日程で開催することにしました。

 

2019年度の国際会議参加支援プログラム

今年の1月にこのブログでもご紹介しましたが、JPNICでは国内の若手を対象に国際会議支援プログラムを提供しています。2019年度はIGF 2019APRICOT 2020ICANN67の三つの国際会議が支援対象でした。

このプログラムでは、それぞれの国際会議に参加したい方を公募し、書類選考の上選出された方には、旅費の補助、会議参加の上での参考情報の提供などを行います。帰国後1ヶ月をめどに参加報告書の提出と参加報告の発表をしていただくことになっていまして、開催したのが今回の参加報告会です。

 

APRICOT 2020 参加プログラム 選出者による参加報告

APRICOT 2020には、梶原沙恵さん、後藤浩行さんの2名に行っていただきました。お二人の参加報告書や発表資料は、JPNICのWebサイトでご覧いただけます。

 

梶原沙恵さん(株式会社QTnet)

海外に行くのは初めて、英語もあまり自身がなかったという梶原さん。このプログラムのおかげで、思い切ってチャレンジすることができたそうです。特に印象に残っている講演あるいはセッションとしてAPOPSのIPv6 Adoption over Internet Exchanges、Peering ForumのState of Peering in Korea、Tech Girls Socialの三つを挙げました。Tech Girls Socialは世界で活躍する女性エンジニアと多数交流することができ、このような人になりたいと思える人に出会ったことで「この業界でがんばりたい気持ちが爆発的に上がった」と表現していました。現地でも積極的に他の参加者に話しかけ、なんと会期中は日本人の約3倍、海外の方と名刺交換をしたそうです。「この体験をさまざまな人に伝えたい」ということで、このプログラムの運営にご協力いただいた国際人材育成専門家チームのメンバーからは、ぜひこの経験を今後JPNICオープンポリシーミーティング(JPOPM)でも発表してほしいとのコメントがありました。

 

後藤浩行さん(株式会社グリー)

IETFにはいつも参加している後藤さんは、ネットワークを運用している側・低レイヤー側の考え方やルールメイキングの様子を知って、今後に生かしたいということで今回応募したそうです。特に印象に残ったセッションはRPKI DeploymentPolicy SIGAPOPS。Policy SIGではIETFのラフコンセンサスとは異なり、システムを利用して賛成/反対など参加者の意向を数で確認するやり方が新鮮に映ったそうです。一方で提案には継続議論なものが多く、前回までの議論は知っているものとして議論が進むこともある点にハードルの高さを感じたとのことでした。このコメントには他のAPRICOT常連参加のメンバーも気づかされることがありまして、JPNICのブログでの提案のご紹介や直前に開催している意見交換ミーティングなど、もっと多くの方に知っていただかなくてはと思いました。

 

Web会議システムを利用しての会の様子

お二人にご参加いただいたのは2月17日からの会期後半のカンファレンス。ちょうどその週は状況が大きく変わった時期で、この週の後半から、国内外で新型コロナウイルス感染症が大きく広がり始めました。APRICOT 2020に現地参加した方は、日本を出発する前と帰ってきたあとの状況に驚かれたと思います。派遣するかどうかぎりぎりのタイミングではありましたが、お二人に同行したJPNIC職員含め何事もなく全日程を終え、また帰国後の体調も問題ないとのことで安心しました。今回の経験が、お二人の今後に良い刺激となりましたら何よりです。

 

最後に

APRICOT 2020参加支援プログラムは、その趣旨にご賛同いただき運営資金をご提供いただきました協賛企業さまのおかげで実施することができました。インターネットマルチフィード株式会社さま、日本ネットワークイネイブラー株式会社さまには、この場を借りて感謝申し上げます。

また、このAPRICOT 2020参加支援プログラムを始めとした国際会議支援プログラムの運営にご協力いただきました国際人材育成専門家チームの皆さまにおかれましても、本当にありがとうございました。

2019年度 JPNIC 国際人材育成専門家チーム ※敬称略

[メンバー]

北村 泰一 (APAN-JP)
高下 誠治 (有限会社Takaエンタプライズ)
高松 百合 (株式会社日本レジストリサービス) ※IGF 2019およびICANN67参加支援のみ
谷崎 文義 (西日本電信電話株式会社)
細谷 僚一 (インターネットマルチフィード株式会社) ※APRICOT 2020参加支援のみ

[担当理事]

石田 慶樹 (JPNIC常務理事)

 

たくさんの方が集まる会合の開催については、先が読めない状況が続いています。Internet WeekInternet Week ショーケース技術セミナーICANN報告会など、多数の主催イベント/セミナーを持っていますので、JPNICも決して人ごとではありません。この国際会議支援プログラムに関しても、ICANN67に現地参加予定だった3名が次回以降現地開催されるICANN会議まで渡航延期となっています。一刻も早く皆さまの生活や業務が通常運行になることを祈りつつ、それまでの間はインターネットを支えている皆さまのお役に少しでも立てるよう、みなさまの安全に配慮しながら、限られた条件や環境の中でどう対応していくかを考えていきたいと思います 😉 

最後の最後にちょっとだけ宣伝しますと、技術セミナーとICANN報告会は今月オンライン開催されます 😎  参加登録いただいた方に、オンラインでの参加方法をご案内いたしますので、ご興味ある方はぜひ★